フランチャイズとしてキッチンカーを開業するときのポイントを解説

フランチャイズとしてキッチンカーを開業するときのポイントを解説 更新日:2022.10.24 公開日:2022.07.05起業のための資金調達 – 飲食(飲食店・外食・デリバリー)
キッチンカー 開業 フランチャイズ

キッチンカーでの開業を検討している人の中には、フランチャイズに加盟することを考えている人もいますよね。その際、フランチャイズに加盟するときのポイントが知りたい人もいるでしょう。

当記事では、フランチャイズとしてキッチンカーを開業するときのポイントを解説していきます。フランチャイズを利用するときの注意点も説明しているため、フランチャイズを利用したキッチンカーでの開業を検討している人は参考にしてみてください。

ポイントはフランチャイズの特徴を押さえておくこと

フランチャイズとしてキッチンカーを開業するときのポイントは、フランチャイズの特徴を押さえておくことです。フランチャイズを検討している人は、特徴となるそれぞれの項目を確認してみましょう。

【フランチャイズの特徴】

  • レシピを学べる
  • 経営のノウハウを学べる
  • イベントの紹介を受けられる

特徴として挙げられるのは「レシピを学べる」「経営のノウハウを学べる」「イベントの紹介を受けられる」といった点です。あくまでも一例ですが、フランチャイズに加盟することを考えている人はそれぞれの項目を参考にしてみてください。

レシピを学べる

フランチャイズとしてキッチンカーを開業するときの特徴は、販売するメニューのレシピを学べることです。加盟先によっては、販売しているメニューのレシピをもとにメニュー作りを手伝ってもらうことができます。

たとえば、自身のオリジナルブランドとしてキッチンカーを開業するときは、開業準備の一環としてメニュー開発することになります。メニュー開発では、コンセプトを決めたのち、食材や調味料など、提供するための料理をイチから考えることになります。

一方、フランチャイズに加盟した場合、フランチャイズ本部が販売しているメニューのレシピを教えてもらえます。フランチャイズ本部から学べるレシピは、自社のノウハウを活かした集客が見込めるメニューとなるため、安定した売上につながる可能性があります。

なお、フランチャイズに加盟すると、フランチャイズ本部が利用している仕入れ先を利用できる場合もあります。販売したいメニューにこだわりがない人は、レシピを学ぶことにより、時短につながる可能性もあるため、フランチャイズに加盟することを検討してみましょう。

経営のノウハウを学べる

フランチャイズとしてキッチンカーを開業するときの特徴は、経営のノウハウを学べることです。フランチャイズによっては、加盟店向けの経営セミナーを実施しているため、開業経験がない人も経営に関するノウハウを学べます。

たとえば、接客マナーに関する講習がある場合には、身だしなみや言葉遣いを学ぶことができます。自社の知識や経験を活かしたノウハウを提供してもらえるため、学んだ接客マナーが集客につながることも考えられます。

また、フランチャイズによっては、衛生管理の方法を指導してもらうことも可能です。キッチンカーにおいても開業する場合は営業許可を取得することになるため、営業許可に関する不安がある人はフランチャイズを検討する余地があります。

なお、学べる内容は加盟先によっても異なります。原則として加盟先の経営方針に従うことにもなるため、加盟するフランチャイズを探している人は複数のフランチャイズ本部の説明会に参加してみることも検討してみましょう。

イベントの紹介を受けられる

フランチャイズとしてキッチンカーを開業するときの特徴は、イベントの紹介を受けられることです。開業後は出店場所を決めることになりますが、フランチャイズに加盟している場合はフランチャイズ本部から出店場所としてイベントの紹介を受けられます。

自身のオリジナルブランドとしてキッチンカーを開業するときは、自ら出店場所を探すことになるため、出店場所が見つからなければ、開業準備が整ったとしても営業することができません。

一方、フランチャイズに加盟している場合には、フランチャイズ本部からイベントを紹介してもらえます。定期的にイベントの紹介を受けられる点に加え、複数の場所を紹介してもらえる可能性もあるため、移動販売できるキッチンカーの利点を活かすことができます。

なお、加盟するフランチャイズ本部によっては、過去に出店したイベントの主催者とのつながりを持っている場合があります。イベントの主催者とのつながりができる可能性もあるため、出店場所に不安がある人はフランチャイズに加盟することを検討してみましょう。

フランチャイズを利用するときの注意点も押さえておく

フランチャイズとしてキッチンカーを開業することも選択肢のひとつですが、フランチャイズに加盟する際はいくつかの注意点もあります。フランチャイズとしてキッチンカーを開業したい人は、フランチャイズに加盟することの注意点も押さえておきましょう。

【フランチャイズの注意点】

  • 販売できるメニューが限られる
  • 他店の評判の影響を受ける
  • 加盟金やロイヤルティを支払うことになる

フランチャイズを利用するときの注意点として挙げられるのは「販売できるメニューが限られる」「他店の評判の影響を受ける」「加盟金やロイヤルティを支払うことになる」といった点です。あくまでも一例ですが、加盟先を探すときの参考にしてみてください。

販売できるメニューが限られる

フランチャイズとしてキッチンカーを開業するときの注意点は、販売できるメニューが限られる点です。フランチャイズでは、加盟先が指定したメニュー以外の販売が認められていない場合があるからです。

たとえば、フランチャイズ本部がクレープを専門に販売しているときは、加盟者が販売できるメニューもクレープに限定される可能性があります。とくに、加盟先の店名や看板を利用するときは、オリジナルメニューの販売が制限される傾向にあります。

なお、販売したいメニューがフランチャイズとして展開されているとは限りません。フランチャイズとして展開されていない可能性もあるため、販売したいメニューが決まっている人はフランチャイズとして展開されているかどうかも調査してみましょう。

他店の評判の影響を受ける

フランチャイズとしてキッチンカーを開業するときの注意点は、他店の評判の影響を受ける点です。フランチャイズでは、複数の加盟店と店名を共有しているからです。

たとえば、「他店が食中毒を起こした」「他店のサービスが悪かった」といった場合には、その影響を受けることも考えられます。反対に、「食中毒を起こしてしまった」「サービスが悪かった」という場合には、他店に影響を与えてしまうことも考えられます。

なお、フリーネームフランチャイズの場合には、他店の評判の影響を受けにくくなります。フリーネームフランチャイズでは、店名を自由に変えられるため、他店の評判の影響が気になる人はフリーネームフランチャイズにすることを検討してみましょう。

加盟金やロイヤリティを支払うことになる

フランチャイズとしてキッチンカーを開業するときの注意点は、加盟金やロイヤリティを支払うことになる点です。それぞれの金額は加盟先によっても異なりますが、フランチャイズ本部が定める加盟金やロイヤリティを支払うことになります。

【加盟金とロイヤリティの一例】

項目

加盟金

ロイヤリティ

A社

なし

なし

B社

なし

あり

C社

あり

なし

加盟金やロイヤリティがない加盟先もありますが、加盟金やロイヤリティが発生しない場合は別途支払いが必要となる可能性があります。研修費用や仕入れ支援費用として支払いが必要になることも考えられるため、フランチャイズを考えている人は注意が必要です。

なお、所定の条件を満たしている場合には、加盟金やロイヤリティの支払いが免除される可能性もあります。フランチャイズ本部によっても異なるため、加盟先を探している人は契約前に支払いに関する条件を確認するようにしましょう。

フランチャイズも車両まわりの費用はかかることになる

フランチャイズを利用してキッチンカーを開業するときも車両まわりの費用はかかることになります。フランチャイズに加盟してもキッチンカーの製作費用を負担してもらうことはできないため、フランチャイズを検討中の人は注意が必要です。

【車両まわりの費用の一例】

項目

費用

A社

約170万円

B社

約90万円

C社

約200万円

フランチャイズに加盟する場合、加盟先が用意した車両を購入する傾向があるため、金額は加盟先が用意している車種やグレードによっても異なります。また、チラシや説明会に表示されている価格は改造費用のみが表記されている場合もあります。

なお、キッチンカーの製作を請け負ってもらえるかどうかは、加盟先によっても異なります。改造のみを提携している業者に依頼している場合もあるため、気になる人は説明会や面談の際に担当者に確認してみましょう。

資金調達の支援が受けられる加盟先もある

加盟先によっては、開業時に資金調達の支援が受けられる場合があります。開業資金が足りなければ、加盟先の担当者に相談に乗ってもらえる可能性もあるため、開業資金が足りない人はフランチャイズに加盟することも選択肢のひとつとなります。

たとえば、フランチャイズに加盟する際、車両まわりの費用が足りなければ、担当者から資金調達の支援を受けられる可能性があります。具体的には、日本政策金融公庫のような金融機関から融資を受けるための支援をしてもらえます。

また、事業計画書や創業計画書など、申請時に必要となる書類作成のサポートを受けられる可能性もあります。金融機関から融資を受ける場合は事業計画を記した書類を提出することになるため、書類作成に不安がある人は検討の余地があります。

ただし、すべての加盟先が資金調達の支援を行っているわけではありません。加盟先によっては、事前に開業資金を用意しておかなければいけない場合もあるため、フランチャイズに加盟することを検討中の人は予備知識として覚えておきましょう。

まとめ

フランチャイズとしてキッチンカーを開業するときのポイントは特徴を押さえておくことです。「レシピを学べる」「経営のノウハウを学べる」「イベントの紹介を受けられる」といった点が挙げられるため、フランチャイズを検討中の人は覚えておきましょう。

その一方で、フランチャイズに加盟する際はいくつかの注意点もあります。「販売できるメニューが限られる」「他店の評判の影響を受ける」「加盟金やロイヤルティを支払うことになる」といった注意点があるため、それらの点は考慮しておきましょう。

なお、フランチャイズに加盟した場合には、資金調達の支援が受けられる可能性があります。加盟先にもよりますが、開業資金が足りない人はフランチャイズ本部が開催する説明会やセミナーに参加し、担当者に相談することも検討してみてください。

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株式会社SoLabo 代表取締役 田原広一
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
平成22年8月、資格の学校TACに入社し、以降5年間、税理士講座財務諸表論講師を務める。
平成24年8月以降 副業で税理士事務所勤務や広告代理事業、保険代理事業、融資支援事業を経験。
平成27年12月、株式会社SoLabo(ソラボ)を設立し、代表取締役に就任。
お客様の融資支援実績は、累計6,000件以上(2023年2月末現在)。
自身も株式会社SoLaboで創業6年目までに3億円以上の融資を受けることに成功。

【書籍】
2021年10月発売 『独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方38の秘訣』(幻冬舎)

【運営サイト】
資金調達ノート » https://start-note.com/
創業融資ガイド » https://jfc-guide.com/
経営支援ガイド » https://support.so-labo.co.jp/

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