キッチンカーのフランチャイズに加盟して開業するメリットとデメリットを解説

キッチンカーのフランチャイズに加盟して開業するメリットとデメリットを解説 2022.07.05起業のための資金調達 – 飲食(飲食店・外食・デリバリー)
キッチンカー 開業 フランチャイズ

キッチンカーの開業を検討している人の中には、フランチャイズに加盟することを考えている人もいますよね。どのフランチャイズに加盟すればいいかわからない人もいるでしょう。

キッチンカーのフランチャイズに加盟するときは、メリットとデメリットを押さえたうえで加盟するかどうかを決める必要があります。また、加盟するときは信頼できるフランチャイズ本部を選ぶようにしましょう。

この記事では、キッチンカーでフランチャイズに加盟して開業するメリットとデメリットを解説します。

キッチンカーのフランチャイズに加盟するメリット

「個人経営」と「フランチャイズ」のそれぞれを比較した際、フランチャイズに加盟してキッチンカーを開業する場合には、いくつかのメリットがあります。

【フランチャイズ加盟のメリット】

  • 店名やメニューの商標を使うことができる
  • 本部から経営指導を受けることができる
  • 開業資金の一部を本部に負担してもらうことができる

フランチャイズに加盟するメリットは、加盟先のフランチャイズや加盟者の状況によっても異なります。フランチャイズに加盟してキッチンカーを開業することを検討している人は、傾向や可能性としてそれぞれの項目を参考にしてみてください。

店名やメニューの商標を使うことができる

店名やメニューの商標を使うことができる点は、キッチンカーのフランチャイズに加盟するメリットのひとつです。ゼロから店名を考え、メニュー開発をする手間を軽減できます。

たとえば、フランチャイズ本部のネームバリューのある店名を利用できれば、開業間もないキッチンカーでもお客さんや出店場所のオーナーに認知してもらいやすくなり、集客や出店場所探しの効率化が期待できます。

また、フランチャイズ本部で売られているレシピを使って、メニューを販売することもできます。フランチャイズ本部で売れ続けている、需要のあるメニューを販売できるため、売上が安定する傾向があります。

ただし、商標の利用には使用できる用途が限定されていて、フランチャイズ本部に認められた範囲でしか使用できません。適用範囲を超えて商標を利用すると、違反金を支払わないといけなくなるおそれがあることを留意しておきましょう。

本部から経営指導を受けることができる

フランチャイズ本部から経営指導を受けることができる点は、キッチンカーのフランチャイズに加盟するメリットのひとつです。飲食店で働いた経験の無い人でも開業できるような仕組みになっています。

フランチャイズ本部には、開業準備から実際に開業した後の経営の仕方までが経験として蓄積されています。それらの経験を教えてもらうことで、キッチンカーの開業が初めての人でも失敗するリスクの軽減につながる場合があります。

また、フランチャイズに加盟すると、保健所の衛生基準を満たした車両作りのアドバイスを受けられる場合があります。アドバイスを受けることにより、衛生基準の不備による審査のやり直しを防ぐことができます。

フランチャイズは、キッチンカーの経営に必要な知識を学ぶことやわからないことを質問できる環境が整っています。キッチンカーの経営に不安を抱えている人は、フランチャイズに加盟することを検討してみましょう。

開業資金の一部を本部に負担してもらうことができる

開業資金の一部をフランチャイズ本部に負担してもらえる点は、キッチンカーのフランチャイズに加盟するメリットのひとつです。フランチャイズ本部によっては、支援制度として開業資金の一部負担を行っているからです。

たとえば、キッチンカーの開業に800万円がかかるときに、600万円しか用意できなかった場合、残りの200万円を負担してくれるフランチャイズ本部があります。負担してもらった開業費用は、分割ローンのように徐々に返済していく場合もあります。

また、日本政策金融公庫や民間金融機関からの融資サポートを支援内容として設けているフランチャイズ本部もあるため、資金不足で開業をためらっている人でも開業できる可能性があります。

ただし、開業資金の一部負担や融資サポートが受けられるかどうかは、フランチャイズ本部の方針によって異なります。フランチャイズ加盟時は、開業資金に関する支援も確認するようにしましょう。

キッチンカーのフランチャイズに加盟するデメリット

「個人経営」と「フランチャイズ」のそれぞれを比較した際、フランチャイズに加盟してキッチンカーを開業する場合には、いくつかのデメリットがあります。

【フランチャイズ加盟のデメリット】

  • 加盟金と保証金の支払いが必要
  • 独自性を出しにくい
  • 将来的な独立がしにくい

フランチャイズに加盟するデメリットは、加盟先のフランチャイズや加盟者の状況によっても異なります。フランチャイズに加盟してキッチンカーを開業することを検討している人は、傾向や可能性としてそれぞれの項目を参考にしてみてください。

加盟金と保証金の支払いが必要

加盟金と保証金を支払う必要がある点は、キッチンカーでフランチャイズに加盟するデメリットのひとつです。「店名」「メニューの商標」「レシピ」などを使用するためです。

加盟金と保証金は、それぞれ100万円前後の金額が相場です。加盟するフランチャイズによって異なりますが、合計すると200万円前後が必要になります。

保証金は、加盟店が契約違反やロイヤルティの未払いを行ったときに、フランチャイズ本部が被った負債を補填するためのものです。原則として契約違反やロイヤルティの未払いなどがなければ、契約満了時の解約後に全額返還されます。

なお、キッチンカーのフランチャイズでは、加盟金や保証金を必要としない場合があります。支払うべき費用が不明瞭なときは、契約前にフランチャイズ加盟で支払うべきお金があるのかどうかを、本部に確認するようにしましょう。

独自性を出しにくい

独自性を出しにくくなる点は、キッチンカーのフランチャイズに加盟するデメリットのひとつです。フランチャイズ本部のブランドイメージを守るため、本部の指導方針に従う必要があるからです。

たとえば、フランチャイズに加盟すると、独自のメニューを開発して販売することができない場合があります。オリジナルメニューを作りたいと考えている人は、契約の範囲内で独自性を考える必要があります。

また、フランチャイズ加盟店の経営方針がマニュアル化されている場合もあります。そのため、経営に関する自身の意見を通すのが困難になる可能性があります。

ただし、フランチャイズ本部によって方針は異なります。加盟するときは、複数のフランチャイズ本部の資料を比較し、自身が希望する出店スタイルが実現できる支援内容のフランチャイズを選ぶようにしましょう。

将来的な独立がしにくい

将来的な独立がしにくくなる可能性がある点は、キッチンカーのフランチャイズに加盟するデメリットのひとつです。契約終了後も競合避止義務に縛られる場合があるからです。

たとえば、キッチンカーの店舗として独自の店名で独立したいと考えているとき、フランチャイズ時代のメニューを使用することはできません。フランチャイズ時代のメニューはフランチャイズ本部のノウハウであるため、新たにメニュー開発をする必要があります。

競合避止義務は、1年間や2年間など、競合を期間が定められています。競合禁止の期間内にキッチンカーを開業してしまうと、フランチャイズ本部から訴訟を起こされる可能性があります。

競合避止義務は、フランチャイズ契約時に契約書に明記されています。将来的にフランチャイズからの独立を検討している場合は、フランチャイズの契約満了後、すぐに独立することができるのか、事前に確認しておきましょう。

キッチンカーのフランチャイズを選ぶときに確認すること

キッチンカーのフランチャイズを選ぶときには、いくつか確認することがあります。 金銭トラブルや加盟店にとって不利な条件で契約を結ばされてしまうおそれがあるため、それぞれの項目を参考にしてみましょう。

【キッチンカーのフランチャイズ加盟で確認すること】

  • 経営指導や支援が受けられるか
  • 出店場所の紹介を受けられるか
  • 収益シミュレーションやリスクの説明や記載がされているか
  • 法定開示書面が交付されているか
  • 加盟金やロイヤルティの金額が適正か

 なお、これらはあくまでも一例です。フランチャイズに加盟することを検討中の人は、あくまでも参考としてそれぞれの項目を確認してみてください。

経営指導や支援が受けられるか

フランチャイズに加盟するときは、経営指導の支援が受けられるかどうかを確認しましょう。経営に関するサポートが充実していないと、結果的に個人で開業するのと変わらなくなってしまうからです。

たとえば、スーパーパイザーによる接客や販売に関する研修やメニューの調理方法の習得サポートなどです。経営指導には、資金繰りに関するアドバイスも含まれます。

スーパーパイザーが設けられていないときは、フランチャイズ本部のサポート体制が確立されていない可能性があります。スーパーパイザーの有無を、フランチャイズ本部の経営指導や支援の態勢を判断するときの指標として確認しましょう。

出店場所の紹介を受けられるか

キッチンカーの出店場所をフランチャイズ本部から紹介してもらえるか確認しましょう。出店場所の紹介を受けられないと、開業後売上の伸ばしにくくなってしまう可能性があるからです。

フランチャイズ本部はこれまでの経営経験から、集客が見込める出店場所の候補を蓄えている場合があります。また、イベントの主催者とのコネクションを確立していて、加盟店の出店を支援してくれることもあります。

反対に、個人で出店場所を探して、出店許可を得られなかった場合、集客できずに売上が伸びない可能性があります。フランチャイズに加盟するときは、出店場所の紹介を受けられるか、支援内容をフランチャイズ本部に確認しましょう。

収益シミュレーションやリスクの説明や記載がされているか

収益シミュレーションやリスクについての説明や記載がされているか確認しましょう。説明や記載がされていない場合、経営指導や支援が整備されていない可能性があるからです。

フランチャイズ本部による説明会に参加すると、フランチャイズ制度の詳細や収益シミュレーションや赤字や倒産のリスクについて説明される場合があります。しかし、説明が曖昧で、収益の数値や黒字経営が可能な理由に根拠が示されないときは、経営指導や支援がおざなりで、信頼に欠ける可能性があります。

説明会で説明されなかったときは、個別の問い合わせで直営店や加盟店の実績について質問してください。不明瞭な回答しか得られなかったときは、加盟を再検討してみてください。

法定開示書面が交付されているか

フランチャイズ本部から法定開示書面が交付されているかも確認しましょう。キッチンカーのような飲食業には、法定開示書面を交付する義務があるからです。

法定開示書面とは、フランチャイズ本部と加盟店が結ぶ契約の要約を書面にしたものです。本社の住所や代表者名、加盟金やフランチャイズ関係の開始時期などが記されます。

法定開示書面に記載される内容は簡潔で、本来の契約書ほど詳細ではありません。法律で義務付けられている法定開示書面を交付していないフランチャイズは、加盟店に対して虚偽の情報を提示している可能性があるため、加盟を検討する際には注意が必要です。

ロイヤルティの金額が適正か

ロイヤルティの金額が適正かどうかも確認しましょう。ロイヤルティの金額が相場よりも高ければ、売上を上げても最終的な利益率が下がってしまう可能性があるからです。

定額制のロイヤルティでは、売上に関わらず毎月一定の額を支払うことになり、2万円から3万円前後が相場です。変動制の場合は売上の5から6%がロイヤルティとして徴収される傾向にあります。

ただし、キッチンカーではロイヤルティが必要ない場合もあります。一方で、研修費や会費という形でお金が徴収されることもあるので留意してください。

フランチャイズ本部とのトラブルを防ぐために専門家と確認する

キッチンカーでフランチャイズに加盟するときは、フランチャイズ本部とのトラブルを防ぐために、加盟前から専門家と連携を取るようにしましょう。加盟前に、専門家と契約内容を精査することで、解約時に違反金の支払い請求を受けるといったトラブルの抑止につながるからです。

日本フランチャイズチェーン協会によると、フランチャイズでトラブルになりやすいのは、解約時や契約前の説明と現実との乖離などとされています。これらは事前に契約書を確認しておくことで、解約時の条件や売上が立たなかったときのサポートなどを確認できます。

フランチャイズに加盟するときは、解約する権利や仕入れ数量の強制、販売価格の制限など経営に支障をきたす制限が設けられていないかなどの確認が必要です。個人での確認が難しいときは、弁護士に専門家に相談してみましょう。

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株式会社SoLabo 代表取締役 田原広一
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
平成22年8月、資格の学校TACに入社し、以降5年間、税理士講座財務諸表論講師を務める。
平成24年8月以降 副業で税理士事務所勤務や広告代理事業、保険代理事業、融資支援事業を経験。
平成27年12月、株式会社SoLabo(ソラボ)を設立し、代表取締役に就任。
お客様の融資支援実績は、累計4,500件以上(2021年7月末現在)。
自身も株式会社SoLaboで創業6年目までに3億円以上の融資を受けることに成功。

【書籍】
2021年10月発売 『独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方38の秘訣』(幻冬舎)

【運営サイト】
資金調達ノート » https://start-note.com/
創業融資ガイド » https://jfc-guide.com/
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