キッチンカーでカフェを開業する流れとは

キッチンカーでカフェを開業する流れとは 2022.05.10起業のための資金調達 – 飲食(飲食店・外食・デリバリー)
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キッチンカーでカフェの開業を検討している人の中には、どういう流れで進めればいいかを知りたい人もいますよね。また、開業資金がいくらかかるかを知りたい人もいるでしょう。

キッチンカーのカフェを開業する場合、出店までの流れを把握しておくと、開業準備が進めやすくなる傾向があります。

この記事では、キッチンカーでカフェを開業するときの流れを解説します。キッチンカーでカフェを開く際の開業資金も紹介しているので、キッチンカーのカフェの開業を検討している人は参考にしてみてください。

キッチンカーでカフェを開業するときの流れ

出店までの流れを把握しておくと、開業準備が進めやすくなる傾向があるため、キッチンカーでカフェを開業予定の人は参考にしてみてください。

【キッチンカーのカフェを開業する流れ】

  • コンセプトを考える
  • キッチンカーを制作する
  • 飲食店営業許可を取得する
  • 出店場所を決める

流れを把握していなければ、予定していた日にオープンが間に合わなくなるおそれがあるため、キッチンカーでカフェを開業したい人はそれぞれの項目を参考にしてみてください。

コンセプトを考える

キッチンカーでカフェを開業するときは、コンセプトを考える必要があります。コンセプトを決めることで、カフェとしての方向性を決めることができるからです。

たとえば、オリジナルブレンドのコーヒーの販売や美味しいコーヒーを手ごろな値段で販売したいといったコンセプトが考えられます。カフェを開業する上でこだわりたいことや強みを考えると、コンセプトを決める手掛かりになる場合があります。

また、コンセプトが決まるとお客さんに対して、お店をPRしやすくなります。子どもでも飲みやすいコーヒーを販売しているときは、家族連れに興味を持ってもらいやすいキャンペーン活動や宣伝活動につなげられます。

なお、コンセプトは書き出した時に1行にまとめられるのが望ましいです。コンセプトが複数行に渡るほど長いと、コンセプトがまとまっていないおそれがあるので、改めてコンセプトに盛り込む内容を整理しなおしましょう。

キッチンカーを制作する

キッチンカーでカフェを開業するときは、店舗となるキッチンカーを制作する必要があります。キッチンカーを制作するにあたっては、新車として1から作る方法と中古車を利用する方法があります。

新車としてキッチンカーを制作するときは、軽トラックや軽バンなどベースとなる車両を購入します。購入した車両にキッチンカーとしての設備を搭載し、外装を整える改造を施すことにより、キッチンカーとして運用することができるようになります。

一方、中古車を利用するとキッチンカー制作期間を短縮することができます。新車の場合キッチンカーの改造には3か月程度かかる場合がありますが、中古の場合はキッチンカーとして必要な設備が整っている車両を購入できるので、改装する手間がかかりません。

ただし、中古車を利用する場合は頻繁にメンテナンスを行う必要があります。車両の部品の摩耗が激しかったり、燃費が悪く維持費がかかったりする可能性もあるので、中古車の購入時は走行距離や製造年などを確認し、老朽化が激しいものは控えるようにしましょう。

飲食店営業許可を取得する

キッチンカーでカフェを開業するときは、飲食店営業許可を取得する必要があります。キッチンカーを開業するには、保健所から飲食店営業許可を取らなければいけないことが、食品衛生法で定められているからです。

たとえば、東京都でキッチンカーを開業したいときは、東京都を管轄する保健所から飲食店営業許可を取得する必要があります。飲食店営業許可は、出店する地域を管轄する保健所ごとに取得しなくてはいけないため、東京都以外に出店するときは出店先を管轄する保健所から飲食店営業許可を取得する必要があります。

また、飲食店営業許可を取得するには食品衛生責任者の資格を取得している必要があります。食品衛生責任者の資格は、地域の保健所や各都道府県に設置されている食品衛生協会が開催している講習を受講することで取得できます。

なお、飲食店営業許可を取得するときは、キッチンカーの施設検査を受ける必要があります。キッチンカーの設備が保健所の定める衛生基準を満たしている必要があるので、キッチンカーの設計は保健所と相談をしながら進めるようにしましょう。

出店場所を決める

キッチンカーでカフェを開業するときは、出店場所を決める必要があります。キッチンカーを出店するときは、出店場所の管理者から出店許可を貰う必要があるからです。

たとえば、サービスエリアに出店したいと考えているときは、サービスエリアに出店交渉をしなければいけません。出店交渉では、キッチンカー出店の可否や出店時間などについて話し合いを行います。

また、出店料の交渉も行います。キッチンカーの出店料の相場は1日当たり5,000円前後ですが、出店場所が東京都心の一等地だったりすると地価や往来する人の人数によって出店料は吊り上げられる可能性があります。

なお、出店場所を探すときは、キッチンカーのオーナーと出店場所の管理者をマッチングさせるサービスがあります。キッチンカーを出店するために、出店場所の管理者と直接交渉するのが難しい人は、マッチングサービスの利用も検討してみてください。

開業資金は車両によって異なる

キッチンカーのカフェを開業に必要な開業資金は、車両によって異なります。キッチンカーでカフェを開業するときは、車両の購入費や改造費などがかかるからです。

【キッチンカーのカフェの開業に必要な開業資金】

  • 車両の購入費と改造費
  • 厨房設備の購入費

キッチンカーでカフェを開業するときは、店舗となる車両の準備とカフェとして営業するための調理設備を用意しなければいけません。とくに、車両の準備はキッチンカーの開業でかかる開業費用の1/2以上を占めています。

これら以外にも、「材料の仕入」「燃料費」「広告宣伝費」などが必要になります。キッチンカーでカフェを開業予定の人は、それぞれの項目を参考にしてみてください。

車両の購入費と改造費

キッチンカーでカフェを開業するときは、車両の購入費と改造費が必要になります。とくに、新車でキッチンカーを制作するときは費用がかかる傾向にあります。

たとえば、キッチンカーを新車で購入するときは、ベースとなる車両を購入します。軽トラックをベース車両にするときは新車価格の場合150万円程度で、中古車であれば50万円前後から購入することができます。

また、購入した車両にキッチンカーとして調理設備を搭載したり、外装を整えたりといった改造を施す必要があります。改造を専門業者に依頼した場合、150万円程度の費用が必要になります。

なお、キッチンカーとして利用されていた車両を中古車として購入することができます。新車の場合、車両の購入費用と改造費用を合わせて300万円以上必要ですが、中古車であればキッチンカーとして必要な設備が整っているので、改造費用を節約することができます。

ただし、車両の車種にこだわると費用がかさむ可能性があります。とくに輸入車を利用すると、車両の購入費用だけで500万円以上必要になる場合もあるので、車種にこだわりたい人は開業資金に余裕をもって準備しておきましょう。

厨房設備の購入費

キッチンカーでカフェを開業するときは、厨房設備の購入費が必要になります。厨房設備の費用は、販売するメニューによって費用が変動します。

たとえば、カフェとしてコーヒーや紅茶を提供したいときは、車両にコーヒーマシンや紅茶用茶器を要する必要があります。コーヒーマシンや紅茶用茶器は品質によって異なり、3万円から100万円前後と価格帯に幅があります。

また、ワッフルやサンドイッチなどの軽食をサイドメニューとして提供するときは、サイドメニュー用の調理設備も必要です。ワッフルを販売する場合はワッフルメーカーが必要になり、価格は5万円から10万円前後です。

なお、以前にカフェとして利用されていたキッチンカーを中古車として利用するときは、厨房設備の購入費用を節約できる可能性があります。キッチンカーに搭載されている厨房設備の中で、流用できるものは流用して問題ありません。

ただし、中古の厨房設備で、耐用年数が短いものは取り換えが必要です。冷蔵庫や製氷機など、モーターを使用している厨房設備は耐用年数が過ぎている可能性があり、故障や事故のもとになるので新品のものに取り換えるようにしましょう。

未経験なら実務経験を積んでから開業する

キッチンカーのカフェを開業するときは、未経験なら実務経験を積んでから開業しましょう。実務経験を積むことで、カフェの経営に必要なノウハウを学ぶことができるからです。

たとえば、コーヒーや紅茶の作り方やコーヒー豆の仕入れ方なども学ぶことができるので、自身の技術を磨くことができます。カフェとしてお客さんのニーズを感覚として感じることができ、自分のカフェでコーヒーや紅茶を提供するときのオリジナリティの研究にもつながります。

また、技術面以外でも経営について学ぶことができます。未経験でキッチンカーのカフェを開業してしまうと、業務の手順や売上の感覚を手探りで探っていかなければならず、結果的に集客方法がうまく行かなくなってしまう可能性があります。

【実務経験で得られる経営面の知識の一例】

  • アピールポイントの考え方
  • 月平均の売上目標の決め方

なお、実際に働いてみるカフェは実店舗でも問題ありません。キッチンカーのカフェで働ければ、キッチンカー独自のノウハウを学べる可能性もありますが、人を募集していない場合もあるので、キッチンカーで働ける場所を見つけられなかったときは、実店舗のカフェで働くことを検討してみてください。

アピールポイントを考える

キッチンカーのカフェを開業するときは、カフェとしてのアピールポイントを考えましょう。アピールポイントを作ることができれば、他店との差別化につなげることができるからです。

たとえば、カフェのコンセプトがそのままアピールポイントになる場合があります。カフェのコンセプトが美味しいコーヒーを手軽に持ち帰りしてもらいたい、であれば持ち運びのしやすさや、時間が経って冷めても味が変わらないコーヒーの販売といった要素がアピールポイントになります。

アピールポイントを考えるときは、販売しているコーヒーや紅茶、食事にどんな強みやこだわりがあるのかを整理するとよいです。カフェとして自信を持っている要素をアピールポイントとしてお客さんに提示することができます。

なお、考えたアピールポイントは積極的に発信していきましょう。POPやのぼりを飾るのもよいですが、SNSを利用するとより不特定多数の人にキッチンカーの存在を認知してもらいやすくなるので、参考にしてみてください。

月平均の売上目標を決める

キッチンカーのカフェを開業するときは、月平均の売上目標を決めましょう。売上目標を定めることで、経営がうまく行っているのかどうかの判断の指標にすることができるからです。

たとえば、月平均の売上目標はコーヒーや紅茶の売上単価と1日集客数を考慮して考えることができます。1杯450円のコーヒーを1日100人に販売すると、1日の売上が45,000円、1か月24日間出店した場合の月売上は108万円の売上になります。

月平均の売上目標は、売上から仕入れ費用やキッチンカーの維持費などを差引いたときに、生活を維持できる金額が望ましいです。実際に経営を始めて、月平均の売上目標が達成できないときは経営を改善する必要があります。

なお、売上目標を達成するために経営を改善するときは、改善点を明確にしなければいけません。「集客に問題があるのか」「仕入れ費用がかさんでいるのか」など、現状を分析することで、問題がある場所を発見しやすくなるでしょう。

実店舗開業を検討している人は費用の違いを考慮する

将来的に実店舗の開業を検討している人は、キッチンカーと実店舗それぞれの費用の違いを考慮しておきましょう。キッチンカーのカフェと実店舗のカフェは、経営にかかる費用が異なるからです。

たとえば、キッチンカーでカフェを開業するときは、300万円程度から開業することができます。実店舗のカフェを開業するときは、1,000万円以上の費用がかかる場合があります。

また、家賃の有無の違いもあります。キッチンカーであれば出店ごとに発生する出店料の支払いで済み、1日5,000円で24日間出店したと想定すると12万円程度ですが、東京都心で店舗を構えるときは20万円から30万円程度は必要になります。

なお、キッチンカーから実店舗のカフェへ移行するときは、利益が無くても一定期間経営を続けられるだけの運転資金が必要です。実店舗のカフェで利益を挙げるには半年程度かかる場合もあるので、自己資金での用意が難しいときは、資金調達も検討してみてください。

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株式会社SoLabo 代表取締役 田原広一
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
平成22年8月、資格の学校TACに入社し、以降5年間、税理士講座財務諸表論講師を務める。
平成24年8月以降 副業で税理士事務所勤務や広告代理事業、保険代理事業、融資支援事業を経験。
平成27年12月、株式会社SoLabo(ソラボ)を設立し、代表取締役に就任。
お客様の融資支援実績は、累計4,500件以上(2021年7月末現在)。
自身も株式会社SoLaboで創業6年目までに3億円以上の融資を受けることに成功。

【書籍】
2021年10月発売 『独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方38の秘訣』(幻冬舎)

【運営サイト】
資金調達ノート » https://start-note.com/
創業融資ガイド » https://jfc-guide.com/
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