飲食店の開業に必要な営業許可の取得方法を解説

飲食店の開業に必要な営業許可の取得方法を解説 2022.02.22起業のための資金調達 – 飲食(飲食店・外食・デリバリー)
営業許可証 飲食店

飲食店を開業しようと思って、どうすれば営業許可を取得できるのか知りたい人もいますよね。営業許可を取得する際の流れや必要書類を知りたい人もいるでしょう。

飲食店を無許可で営業すると罰則を課される可能性があります。

当記事では、飲食店を開業するにあたって必要な営業許可の取得方法を解説します。営業許可の更新手続きについても解説していますので、参考にしてみてください。

飲食店を開業するためには保健所で営業許可を取得しなければならない

飲食店を開業するためには、管轄の保健所で営業許可を取得しなければなりません。無許可で飲食店を営業すると、食品衛生法に違反し、罰則が課される可能性があるためです。

テイクアウト専門店やキッチンカーによる移動販売においても同様に営業許可が必要です。

飲食店は必ず営業許可を取得してから、開店するようにしましょう。

なお、キッチンカーの開業に必要な許可が気になる人は、「キッチンカーの開業で必要な許可と取得方法を解説」を参考にしてみてください。

営業形態によって必要な営業許可が異なる

どういった飲食店の営業を行うかによって、必要な営業許可が異なります

平成30年6月に食品衛生法が改正され、「営業許可が必要な業種」「届出が必要な業種」「許可や届出が不要な業種」が見直されました。

営業許可が必要な業種は次の通りです。

【食品衛生法で定められた営業許可の32業種】

分類

業種

調理業

・飲食店営業

・調理の機能を有する自動販売機により食品を調理し、調理された食品を販売する営業

製造業

・アイスクリーム類製造業

・液卵製造業

・菓子製造業

・酒類製造業

・氷雪製造業

・そうざい製造業

・漬物製造業

・添加物製造業

・豆腐製造業

・納豆製造業

・乳製品製造業

・麵類製造業

・食肉製品製造業

・食用油脂製造業

・水産製品製造業

・清涼飲料水製造業

・みそ又はしょうゆ製造業

・密封包装食品製造業

・冷凍食品製造業

・複合型そうざい製造業

・食品の小分け業

・複合型冷凍食品製造業

処理業

・集乳業

・乳処理業

・食肉処理業

・食品の放射線照射業

・特別牛乳搾取処理業

販売業

・魚介類販売業

・食肉販売業

・魚介類競り売り営業

自身が想定している飲食事業において、許可や届出が必要なのかは管轄の保健所に確認するようにしましょう。

なお、飲食店を開業するにあたっては、他にも必要な手続きや届出があります。飲食店の開業時における手続きについて詳しく知りたい人は「飲食店を開業するために必要な手続きや資格を解説」を参考にしてみてください。

営業許可を申請するためには食品衛生責任者の資格が必要

営業許可を申請するためには、食品衛生責任者の資格が必要です。1店舗につき1人以上の食品衛生責任者の設置が義務付けられているためです。

食品衛生責任者の資格を取得するためには、「食品衛生学」「食品衛生法」「公衆衛生学」について、各食品衛生協会が主催している計6時間程度の養成講習会を受講しなければなりません。

なお、「調理師」「製菓衛生師」「栄養士」などの資格を持っている場合、講習会を受講しなくても食品衛生責任者になることができます。

「食品衛生責任者手帳(確認証)の交付申請書」「調理師や栄養士などの免許証」「本人確認書類(運転免許証や健康保険証など)」「交付手数料(東京都の場合は2,000円)」を食品衛生協会の窓口に持参することで、食品衛生責任者手帳を交付してもらうことができます。

食品衛生責任者の講習会に参加するために必要なもの

食品衛生責任者の講習会に参加するために必要なものとしては次の通りです。

【東京都食品衛生協会の場合】

  • 受講申込書
  • 受講料(東京都の場合12,000円)
  • 筆記用具
  • 本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカード、健康保険証のいずれか)

受講料は各食品衛生協会によって異なる場合がありますので、お近くの食品衛生協会の公式サイトで確認するようにしてください。近くの食品衛生協会は「全国の食品衛生協会」から探すことができます。

営業許可を取得する流れ

営業許可を取得する流れは次の通りです。

  1. 管轄の保健所へ事前相談
  2. 営業許可の申請書類の提出
  3. 施設検査の打ち合わせ
  4. 保健所による確認検査
  5. 許可書の交付
  6. 飲食店の営業開始

管轄の保健所によりますが、申請から取得までに10日~2週間以上かかる場合もあります。予定していたオープン日までに営業許可が間に合わないことのないように、余裕を持って申請を行うようにしましょう。

営業許可を取得するために必要な書類

営業許可を取得するために必要な書類は次の通りです。

【営業許可を申請する際に必要な書類(東京都の場合)】

  • 営業許可申請書
  • 営業設備の大要・配置図(2通)
  • 許可申請手数料(飲食店営業許可を取得する場合は18,300円)
  • 登記事項証明書(法人の場合のみ)
  • 水質検査成績書(貯水槽使用水、井戸水使用の場合のみ)
  • 食品衛生責任者の資格を証明するもの

営業許可申請書や営業設備の大要などの書類は各自治体の公式サイトからダウンロードできます

なお、自治体によって申請手数料が異なる場合がありますので、必要書類と合わせて各自治体の公式サイトを確認してみてください。

保健所の検査では設備が整っているかが確認される

保健所の担当者が実際に店舗に訪れ、店舗の構造や所定の設備が整っているかを確認します

主な検査項目としては次の通りです。

  • 2槽以上のシンクが設置されているかどうか
  • 厨房とトイレにそれぞれ手洗い場があるかどうか
  • 食器棚に扉が付いているかどうか
  • 給湯器があるかどうか
  • 厨房の床が掃除しやすいかどうか
  • グリストラップがあるかどうか
  • 厨房内に蓋付きのごみ箱があるかどうか

仮に設備に不備があった際には、工事をやり直すなどの対応が必要となります。時間とお金を無駄にしないために、保健所の担当者に確認しながら内装工事や厨房機器の購入を進めるようにしましょう。

営業許可書は店舗内の見やすい場所に掲示しなければならない

営業許可書は店舗内の見やすい場所に掲示しなければなりません。食品衛生法によって定められているからです。

取得した営業許可書はレジ付近などのお客さんから見やすい場所に掲示するのが良いでしょう。

営業許可は更新しなければならない

営業許可には有効期限があるため、更新をしなければなりません。自治体はそれぞれの判断基準をもとに、営業許可の有効期限を5~8年程度に設定しているためです。

更新時も保健所による立ち入り検査が行われ、設備の状況が確認されます。

更新を忘れてしまうと無許可営業と見なされてしまうため、期限までに更新の手続きを行うようにしましょう。

なお、名義変更などの許可内容に変更がある場合や廃業した場合には、保健所への届出が必要ですので、覚えておきましょう。

営業許可の更新時に必要な書類

営業許可の更新時に必要書類は次の通りです。

【営業許可の更新時に必要な書類(東京都の場合)】

  • 営業許可申請書
  • 現在受けている営業許可書
  • 許可申請手数料(飲食店営業の場合8,900円)
  • 1年以内に行った水質検査成績書
  • 食品衛生責任者の資格を証明するもの

自治体によって、更新に必要な書類や手数料が異なる場合がありますので、事前に自治体に確認するようにしましょう

無許可で飲食店を営業すると2年以下の懲役または200万円以下の罰金

無許可で飲食店を営業すると、食品衛生法により2年以下の懲役または200万円以下の罰金が課せられる可能性があります

一度罰則を受けてしまうと、2年間営業許可を取得することができなくなります。

他にも、虚偽記載での許可取得や名義貸しを行った場合や、届出をせずに深夜営業を行った場合にも罰則が課せられる可能性があります。

知らなかったでは済まされないので、飲食店を運営するためには営業許可を取得しなければならないことを覚えておいてください。

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株式会社SoLabo 代表取締役 田原広一
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
平成22年8月、資格の学校TACに入社し、以降5年間、税理士講座財務諸表論講師を務める。
平成24年8月以降 副業で税理士事務所勤務や広告代理事業、保険代理事業、融資支援事業を経験。
平成27年12月、株式会社SoLabo(ソラボ)を設立し、代表取締役に就任。
お客様の融資支援実績は、累計4,500件以上(2021年7月末現在)。
自身も株式会社SoLaboで創業6年目までに3億円以上の融資を受けることに成功。

【書籍】
2021年10月発売 『独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方38の秘訣』(幻冬舎)

【運営サイト】
資金調達ノート » https://start-note.com/
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