カフェを開業するために必要な資金と調達方法を解説

カフェを開業するために必要な資金と調達方法を解説 2022.02.08起業のための資金調達 – 飲食(飲食店・外食・デリバリー)
カフェ 開業 資金

カフェを開業したいけど、どれくらい資金が必要なのかを知りたい人もいますよね。開業資金が足りず、資金調達を検討している人もいるでしょう。

カフェを開業するためには1,000万円近くの資金を必要とする場合があります。

当記事では、カフェを開業するために必要な資金と調達方法を解説します。

カフェを開業するためには平均すると900万円かかっている

当社株式会社SoLabo(ソラボ)が、実際にカフェ開業の資金調達を支援した10件を平均すると、900万円かかっています

カフェを「店舗」「自宅」「移動販売(キッチンカー)」で開業するか、そして場所や規模によっても費用は異なりますので、目安として参考にしてみてください。

フランチャイズに加盟してカフェを開業すると1,000万円以上かかる

フランチャイズに加盟して、カフェを開業する場合には1,000~2,000万円程度かかります。「加入するフランチャイズ」「出店場所」「規模」によっては5,000万円以上かかる場合もあります。

フランチャイズに加盟するためには、主に「加盟金」「保証金」「研修費用」が必要であり、開店後には毎月売上に応じてロイヤリティを支払わなければなりません。

フランチャイズ加盟することにより、フランチャイズ本部のノウハウやブランド力を利用できます。しかし、ブランドイメージを守るために、「店舗の内外装」「提供するメニュー」「店舗の営業時間」などが契約条件として決められています。

受けられるサポートと加盟金などの条件を考慮したうえで、フランチャイズに加盟するかどうかを決めましょう。

店舗でカフェを始めるために必要な設備資金は500~800万円

店舗でカフェを始めるために必要な設備資金は500~800万円程度は必要であり、1,000万円以上かかるケースもあります。設備費用としては主に4つが挙げられます。

  • 物件取得費用
  • 内外装工事費用
  • 厨房機器費用
  • 什器・備品費用

【スタイル別の開業に必要な設備資金】

スタイル

目安金額

店舗

500~800万円

自宅

300~500万円

移動販売(キッチンカー)

200~400万円

自宅でカフェを開業する場合は物件を借りる必要がないため、物件取得費用がかからず300~500万円程度で開業できる場合があります。

また、移動販売(キッチンカー)で開業する場合には、車両の購入費用や改造費用などがかかるため、最低でも200万円程度はかかります。

なお、自宅でカフェを開業したい人は、「自宅で飲食店を開業する場合のポイントを解説」、キッチンカーでの開業をしたい人は「キッチンカー(移動販売)で開業する手順と流れについて解説」を参考にしてみてください。

物件取得費用

物件取得費用は、店舗物件を借りるために必要な費用をいいます。物件取得費用としては、主に4つが挙げられます。

  • 保証金(敷金)
  • 礼金
  • 仲介手数料
  • 前家賃

物件によりますが、賃貸住宅と比較すると、店舗物件では保証金(敷金)が高額に設定されている傾向があります。賃貸住宅の場合は賃料の1~3か月分程度ですが、店舗物件の場合には賃料の6~10か月分程度かかる場合があります。加えて、礼金と仲介手数料がそれぞれ賃料の1か月分程度必要です。

なお、前家賃もかかる場合があります。前家賃とは、物件の契約時に当月分(日割)と翌月分の家賃を先払いすることです。

家賃15万円の物件を借りるときの物件取得費用の一例は次の通りです。

【家賃が15万円の場合の物件取得費用】

 

目安金額

保証金(敷金)

150万円(賃料の10ヶ月分)

礼金

15万円(賃料の1ヶ月分)

仲介手数料

15万円(賃料の1ヶ月分)

前家賃

30万円(当月分と翌月分の賃料)

合計

210万円

物件によって、取得するために必要な費用は異なります。そのため、店舗物件を選ぶ際には家賃だけでなく「保証金(敷金)」「礼金」「仲介手数料」「前家賃」がそれぞれいくらかかるのか不動産屋に確認するようにしましょう

内外装工事費用

内外装費用は、店舗の内外装工事をするための費用をいい、主に「電気」「ガス」「水道」「空調」「照明」「床」「天井」「壁」「トイレ」「看板」などの工事を指します。

カフェの場合は内外装工事によって集客に影響する可能性があるため、とくにこだわる傾向があります。店舗の場所や工事内容によりますが、400~700万円以上かかる場合があります。

たとえば、中世ヨーロッパをイメージしてシャンデリアや大理石のテーブルを購入するなど、こだわればこだわるほど費用がかかります。そこで、自身がイメージするカフェを似た内外装工事をした実績がある業者に依頼するのが良いでしょう

実績がある業者であれば、過去に実際に工事を行っているため、予算内に収まる提案を受けられる場合があります。

古民家カフェの場合は1,000万円近くの内外装工事費用が必要

古民家カフェの場合は、建物の状態次第で1,000万円近くの内外装工事費用が必要になるケースがあります

古民家カフェの特徴としては、昔ながらの雰囲気が挙げられます。しかし、建築年数が経過しているため、劣化や腐食が起こっている場合があります。傷み次第では、高額な費用をかけたリノベーションをしなければなりません。

古民家を活用する際には、建物の状態を確認しておくことを覚えておきましょう。

厨房機器の購入費用

カフェに必要な厨房機器としては、主に「冷蔵庫」「冷凍庫」「製氷機」「シンク」「コンロ」「食器洗浄機」「焙煎機」「エスプレッソマシン」「グラインダー」などが挙げられ、150~300万円以上かかる場合があります。

【カフェに必要な厨房機器の一例】

種類

目安金額

冷蔵庫

12~20万円

冷凍庫

14~28万円

製氷機

10~40万円

シンク

3~10万円

コンロ

1~10万円

食器洗浄機

35~100万円

焙煎機

20~120万円

エスプレッソマシン

10~230万円

グラインダー

8~30万円

ラテアートを提供する場合やテイクアウトも行う場合には、とくにエスプレッソマシンにこだわる傾向があります。エスプレッソマシンはタイプや機能によって、10万円~数百万円かかります。

セミオート式のエスプレッソマシンは、スキルが必要ですが、個性を出すことができます。また、ラテアートを提供するのであれば、ミルクスチーマーの機能が搭載されているエスプレッソマシンを選ぶのが良いでしょう。

エスプレッソマシンを専門に扱う業者がいるので、どういったタイプや機能があったほうがいいのかを相談してみましょう

什器・備品の購入費用

カフェに必要な什器・備品としては、主に「テーブル」「いす」「ソファー」「食器」などが挙げられ、50~200万円程度はかかる傾向があります。

カフェの場合、とくに食器にこだわる傾向がありますが、食器も数百円~数万円のものまでさまざまです。「業務用食器」「ブランド食器」「洋食器」「和食器(陶器・磁器)」によって、お客さんに与える印象は異なります。

ただし、食器は破損してしまう場合がありますので、開店当初はこだわりの食器は一部のメニューに絞り、残りはグレードを下げた食器で代用することも検討しましょう。そして、売上が安定してきたタイミングで、徐々に本来使用したいと考えていた食器を購入するのが良いでしょう

居抜き物件だと初期費用を抑えられる場合がある

居抜き物件の店舗にすることで、初期費用を抑えられる場合があります

居抜き物件とは、前の借主が使っていた内装や厨房機器などがそのまま残っている物件のことです。居抜き物件を契約するためには、内装や厨房機器を引き継ぐための造作譲渡費用がかかります。

居抜き物件の場合、購入する厨房機器が限られ、内外装工事も必要な箇所のみを行うことで、費用が抑えられるだけでなく、開業するまでの期間を短縮することもできる場合があります。

ただし、厨房機器や設備が故障している可能性があり、引き継いでも結果として使えないケースがあります。そのため、契約前に設備が使える状態なのかを確認しておくことを覚えておきましょう。

早期の倒産を防ぐために月商の6か月程度の資金を準備する

カフェを運営していくためには、毎月家賃などを支払わなければなりません。そこで、店舗運営のために月商の6ヵ月程度を目安に資金を準備しておきましょう。月の売上を100万円と想定している場合には、600万円ほどの資金を準備しておくイメージです。

カフェを運営するために必要な費用としては、主に6つが挙げられます。

  • 食材の仕入費用
  • 家賃
  • 水道光熱費
  • 広告宣伝費
  • 人件費(従業員を雇用する場合)
  • 自身の生活費

開店してから売上が安定するまでに、6カ月~10カ月程度かかる場合があり、赤字を補う運営資金を準備しておかないと、資金不足でお店が潰れてしまいます。

開店後カフェを維持するためには、なるべく多くの資金を準備しておいたほうが良いです。そして、自己資金で半年分の運転資金をまかなえないなら、金融機関から開業資金を借りることを検討しましょう。

金融機関から開業資金を借りる

店舗物件でカフェを開業する場合には1,000万円程度かかる場合もあるため、開業するための資金が足りない際には、金融機関から借りることを検討しましょう。

借入先の金融機関としては、主に3つが挙げられます。

【主な金融機関とそれぞれの特徴】

金融機関名

特徴

日本政策金融公庫

・国が100%出資する公的金融機関
・地域経済を支えている中小企業や個人事業主への支援を目的としている

信用金庫

・地域振興を目的にしていて、中小企業や個人事業主への融資を行っている

地方銀行

・信用金庫と同様、地域振興を目的に中堅企業、中小企業、個人事業主への融資を行っている

上記の金融機関では、地域社会の発展に貢献するために、創業者への支援も積極的に行っています。しかし、誰でも借りられるわけではなく、金融機関ごとに独自の審査があり、借りられるかどうかが決まります。

審査においては、「貯めてきた自己資金」「今までの経験」「事業計画」が重要視され、融資の可否が決まる傾向があります。そのため、金融機関から借りることを検討している人は、審査に向けて準備が必要であることを覚えておきましょう

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株式会社SoLabo 代表取締役 田原広一
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
平成22年8月、資格の学校TACに入社し、以降5年間、税理士講座財務諸表論講師を務める。
平成24年8月以降 副業で税理士事務所勤務や広告代理事業、保険代理事業、融資支援事業を経験。
平成27年12月、株式会社SoLabo(ソラボ)を設立し、代表取締役に就任。
お客様の融資支援実績は、累計4,500件以上(2021年7月末現在)。
自身も株式会社SoLaboで創業6年目までに3億円以上の融資を受けることに成功。

【書籍】
2021年10月発売 『独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方38の秘訣』(幻冬舎)

【運営サイト】
資金調達ノート » https://start-note.com/
創業融資ガイド » https://jfc-guide.com/
経営支援ガイド » https://inqup.com/