バーを開業するために必要な準備とは?資格や手続きも解説

バーを開業するために必要な準備とは?資格や手続きも解説 2021.12.24起業のための資金調達 – 飲食(飲食店・外食・デリバリー)
バー 開業

バーを開業したいと考えているけど、どんな準備が必要なのか気になっている人もいますよね。

バーの開業に向けて、まずどんなバーにしたいのかとバーのコンセプトを決めましょう。バーの種類とコンセプトが決まることで、メニューや必要な設備が決まってきます。

当記事ではバーの開業に向けて必要な準備を解説しています。バーの開業を検討している人は、参考にしてみてください。

バーの種類とコンセプトを決める

バーを開業したいと考えた際には、まずはどのようなバーを開業したいのかを決めます。バーの種類やコンセプト次第で、メニューと必要な設備が決まるからです。

バーの種類として主に挙げられるのが、次の通りです。

  • ショットバー
  • ミュージックバー
  • ダーツバー
  • スポーツバー
  • オーセンティックバー

たとえば、「珍しいお酒が飲めるショットバー」「30代以上のジャズ好きが集まるジャズバー」「サッカー観戦とサッカーゲームができるスポーツバー」といったようなイメージです。

バーの種類とコンセプトを決めるためには、自身が通っているバーなどを参考にすると良いでしょう。

バー開業に必要な設備費用

バー開業に必要な設備費用として「物件取得費用」「内外装工事費用」「厨房機器費用」「什器・備品費用」が挙げられます。

バーの種類やコンセプト、そして店舗物件によって設備費用が異なりますので、目安にしてみてください。

物件取得費用はバーの出店場所次第

バーのコンセプトに合わせて、出店場所を決めます。コンセプトに合わせた出店場所にすることによって、集客につながる傾向があります。

2次会や3次会で利用をしてもらいたい場合、繫華街の飲み屋近くに出店するのがいいでしょう。隠れ家的なバーをイメージして、住宅街の近くに開業するケースもあります。

気軽にお客さんが入りやすいように、道路に面した路面店を選ぶのもひとつです。

店舗物件によりますが、物件を契約するためには「保証金(敷金)」「礼金」「仲介手数料」「前家賃」が必要です。

とくに、保証金(敷金)は物件によって賃料の6~12か月分程度が必要になるケースがあります。

家賃15万円の物件を借りるときの物件取得費用の一例は次の通りです。

【家賃15万円の物件の一例】

 

目安金額

保証金(敷金)

150万円(賃料の10ヶ月分)

礼金

15万円(賃料の1ヶ月分)

仲介手数料

15万円(賃料の1ヶ月分)

前家賃

30万円(今月分と翌月分の賃料)

合計

210万円

家賃だけでなく、「保証金(敷金)」「礼金」「仲介手数料」「前家賃」がどのくらいかかるのかも合わせて確認しましょう。

なお、店舗物件の周囲に学校や病院などがある場合、営業許可が下りないケースがあります。そのため、物件を契約する前に、自身が想定しているバーの営業が問題ないかどうかを不動産会社に確認しておきましょう。

一から内外装工事をすると500万円以上かかる場合がある

内外装工事としては「壁」「天井」「床」「空調」「トイレ」「水道」「電気」「ガス」「照明」「カウンター」などの工事が挙げられますが、これらすべてを行い、さらにコンセプトに合わせることで、内外装工事に500万円以上かかる場合があります。

以前にバーを営業していたお店、いわゆる居抜き物件であれば、内外装工事の費用を抑えられる場合があります。しかし、居抜き物件は見つからない傾向にあるので、開業予定の半年~1年前には探し始めたほうがよいでしょう。

バーの種類に応じた厨房機器を購入する

バーに必要な厨房機器としては主に「冷蔵庫」「製氷機」「食器洗浄機」「シンク」が挙げられます。他にも提供する料理によっては、コンロや電子レンジなどが必要です。

厨房機器はメーカーやサイズによって費用は異なります。たとえば、冷蔵庫だと20万円以内から50万円以上するものまであります。

厨房機器を取り扱っている業者によっては、予算内に抑えるための提案をしてもらえるケースもあります。費用を抑えるために、新品だけでなく、中古品で揃えるのも選択肢のひとつです。

バーのコンセプトに合わせた什器や備品を準備する

什器・備品としては「テーブル」「いす」「ソファー」「グラス」が挙げられますが、バーの場合、「ロックグラス」「カクテルグラス」「ショットグラス」「タンブラー」などお酒に合わせてグラスを準備しなければなりません。

【グラスの一例】

種類

特徴

ロックグラス

ウイスキーなどを飲むときに用いるグラス

カクテルグラス

カクテル専用のグラス

ショットグラス

ウイスキーやアルコール度数の強い酒をストレートで飲むときのグラス

ワイングラス

ワイン専用のグラス

ブランデーグラス

ブランデー専用のグラス

リキュールグラス

リキュールをストレートで飲むためのグラス

タンブラー

ハイボールなどを飲むときに用いるグラス

ビアグラス/ピルスナー/ゴブレット

ビールやソフトドリンクなどを飲むときに用いるグラス

ジョッキ

ビールを飲むときに用いるグラス

コリンズグラス/ゾンビグラス

ロングカクテルや水割などを飲むときに用いるグラス

シャンパングラス

シャンパン専用のグラス

グラスはひと通り揃えるのとは別に、看板メニューで使用するグラスは多めに準備しておくとよいでしょう。

しかし、什器・備品費用も内外装費用と同様に、こだわればこだわるほど費用がかかる傾向があります。グラスでも数百円~1万円近くするものまであります。グラスは割れてしまうことも想定して、予備も必要です。

お酒に合わせてさまざまな種類のグラスを準備する際には、一部のグレードを下げたり、徐々に揃えていくのも検討しましょう。

酒の仕入先を確保する

メニューに応じて、お酒の仕入先を確保しなければなりません。バーはお酒がメイン商品であるため、安くお酒を仕入れることで、利益につながります。

お酒は開業予定地の近くの酒屋やインターネットなどから仕入れることができます。

酒屋によっては、定期的に仕入れるような契約をする、もしくは一定数以上の注文をすることで値引きしてもらえたりする場合があります。

自身が仕入れたいお酒がいくらくらいになるかを酒屋に問い合わせてみましょう。そして、ビールはここから、焼酎はここからといったように、仕入先を分けるのがいいでしょう。

また、提供したいお酒が希少価値の高いものである場合、取り扱っている仕入先を探さなければなりません。通っているバーや知り合いの飲食店関係者などから紹介してもらいましょう。

バーを開業するために必要な資格と許可

バーを開業するために必要な許可や届出としては、主に「飲食店営業許可」「防火対象物使用開始届」「深夜酒類提供飲食店営業開始届出書(または特定遊興飲食店営業許可)」「開業届」の4つが挙げられます。必要な許可や届出をせずに、バーを営業すると罰則を科せられる可能性があるため、バーを開業する際には必ず許認可を取得しましょう。

飲食店営業許可を取得する

飲食店営業許可は管轄の保健所に申請して取得します。バーを含む飲食店を営業するためには営業許可が必要であると食品衛生法によって定められているためです。

飲食店営業許可を申請するためには、食品衛生管理責任者の資格を持っていなければなりません。

食品衛生責任者の資格は食品衛生協会が開催している養成講習会に参加することで取得することができます。食品衛生責任者の資格は一度取得すると、原則として失効することはありません。

なお、講習会は毎月開催されていますが、定員になり次第締め切られているので、受けたいときに受けられない可能性があります。そのため、早めに食品衛生責任者の資格を取得しておくといいでしょう。

お近くの食品衛生協会は、公益社団法人日本食品衛生協会の公式サイト「全国の食品衛生協会」で確認しましょう。

防火対象物使用開始届を出す

飲食店に限らず建物やその建物の一部をバーとして使用する場合は、防火対象物使用開始届を管轄の消防署に提出しなければなりません

また、火を使った料理の提供を考えている場合には、火を使用する施設等の設置届も提出しなければなりません。

防火対象物使用開始届は自治体ごとに書式が異なるので、開業予定地の自治体の消防局または管轄の消防署に確認してみましょう。

深夜酒類提供飲食店営業開始届出書または特定遊興飲食店営業許可が必要

午前0時以降も営業する場合、深夜酒類提供飲食店営業開始届出書を管轄の警察署に提出しなければなりません。無許可で午前0時以降にお酒を提供した場合、50万円以下の罰則が科せられます。

また、店内で生演奏をするミュージックバーやダーツバーなどを開業するためには、深夜酒類提供飲食店営業開始届出書ではなく、特定遊興飲食店営業許可が必要な場合があります。しかし、管轄する警察署によって、見解が異なる場合があります。

そのため、自身の想定しているバーが深夜酒類提供飲食店営業開始届出書でいいのか、それとも特定遊興飲食店営業許可が必要なのか、事前に管轄の警察署に確認をしてみるのがいいでしょう。

なお、お客さんの隣に座っての接客は「接待行為」にあたり、風俗営等の規制及び業務の適正化等に関する法律(いわゆる風営法)で禁止されています。風営法に違反すると、2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金または懲役と罰金の両方が科される可能性があります。接待を伴うガールズバーを検討している人は、風俗営業許可の取得が必要なことを留意しておきましょう。

開業届を出す

個人事業主としてバーを開業する場合、開業届を管轄の税務署に提出しなければなりません。開業届のフォーマットは国税庁の公式サイトからダウンロードできます。

また、青色申告をしたい場合には所得税の青色申告承認申請書を提出しなければなりません。

青色申告することにより、確定申告の際に最高で65万円の特別控除を受けることができます。開業届と一緒に所得税の青色申告承認申請書も税務署に提出するのがよいでしょう。

管轄の税務署は、国税庁の公式サイト「税務署の所在地などを知りたい方」で確認しましょう。

開業前から集客方法を考えておく

バーを開業する前から集客方法を考えておきましょう。集客ができなければ、売上が上がらず、廃業してしまうからです。

バーをオープンしても知人や友人しか来ないケースや、平日の場合にはお客さんが一組も来ないケースもありえます。安定した売上を確保するためには、バーを知ってもらい、バーのファンを増やしていく必要があります。

主な集客方法としては次の3つが挙げられます。

  • 食べログへの掲載
  • 近隣の飲食店などへも含めたチラシ配り
  • SNSの活用

SNSは投稿を繰り返す中で、フォロワーが増え、集客にもつながっていくものなので、開業当初からSNSだけで集客するのも難しい傾向にあります。そのため、食べログへの掲載やチラシ作成に費用はかかりますが、SNSと合わせて検討するのがよいでしょう。

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株式会社SoLabo 代表取締役 田原広一
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
平成22年8月、資格の学校TACに入社し、以降5年間、税理士講座財務諸表論講師を務める。
平成24年8月以降 副業で税理士事務所勤務や広告代理事業、保険代理事業、融資支援事業を経験。
平成27年12月、株式会社SoLabo(ソラボ)を設立し、代表取締役に就任。
お客様の融資支援実績は、累計4,500件以上(2021年7月末現在)。
自身も株式会社SoLaboで創業6年目までに3億円以上の融資を受けることに成功。

【書籍】
2021年10月発売 『独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方38の秘訣』(幻冬舎)

【運営サイト】
資金調達ノート » https://start-note.com/
創業融資ガイド » https://jfc-guide.com/
経営支援ガイド » https://inqup.com/