日本政策金融公庫の融資を受けて飲食店を開業!
飲食店の開業を目指す場合、日本政策金融公庫で融資を受ける方が多いですが、どのように進めればよいかご存知でしょうか?
今回は、飲食店で創業融資を受ける場合のマニュアルをご紹介させていただきます。
個人事業で進めるか法人を設立して進めるかの検討
ビジネスをスタートするためには、個人事業で始めるか、法人で始めるかを考えなければなりません。
飲食店は、個人事業でスタートされる方が多いです。
法人の方がお金を借りやすいんですよね?
と聞かれることも多いのですが、飲食店の場合であれば、個人でも法人でも全く融資の成功確率は、変わりません。
どうしても法人でなければならないという方以外は、個人事業で進めればよいでしょう。
自己資金のチェック
日本政策金融公庫から融資を受けるためには、通帳を半年分必ずチェックされます。
自己資金は、1円でも多い方が融資は受かりやすいです。
(設備資金+運転資金)×1/3 =目標の自己資金
設備資金で400万円
運転資金で200万円
合計600万円が必要ということであれば、
600万円 × 1/3 =200万円
200万円程度自己資金があると、600万円 – 200万円 =400万円
400万円程度の融資は受けやすいでしょう。
地域によって、飲食店では、500万円程度の融資が限界?
飲食店を開業する際に、日本政策金融公庫から融資を受ける方の平均額は300万円~500万円と言われております。
日本政策金融公庫の制度上、設備資金として500万円を超えて借りる場合には、新創業融資制度という創業時に利用する制度では、借りることができません。
設備資金は、貸すので、運転資金は、自分で貯めた自己資金で開業してください!という流れになることが多いのです。
そのため、新創業融資制度で申し込んでいる方のほとんどが、借りられている金額は、300万円~500万円です。
【設備投資の例】
保証金
内外装工事
厨房機器
備品
店舗取得費
など
★飲食店経営者が創業時に、500万円を超える融資を通すためのポイント
飲食店経営者が500万円を超えた融資を受けるためには、中小企業経営力強化資金という制度を利用することが大切です。
この制度を利用することで、借りられる金額が上がりやすいです。
詳しくは、中小企業経営力強化資金の説明をご覧ください。
飲食店での勤務経験をチェック
日本政策金融公庫で融資を受けるためには、今までの経験値も大切なポイントになります。
日本政策金融公庫で融資を受けるためには、いままでの職務経歴を記載して提出します。
長年勤務した経験を生かして独立開業される方の場合だと融資は受けやすいです。
全くの未経験という方は、かなり審査が厳しくなります。
独立した場合のコンセプトを検討
どんなお店にしたい?
どのようなお客さんをターゲットにしている?
など、検討しておくことが大切です。
メニュー表を作成
どんな価格帯のものを提供するのか日本政策金融公庫の担当も確認することがありますのでメニュー表は作成しておきましょう。
日本政策金融公庫との面談時には、ワードで箇条書きや手書きでも問題はありません。
業績推移を作成してみる。
勘定科目 |
1月度 |
2月度 |
[収入金額] |
||
売上高 |
1,119,300 |
1,119,300 |
[売上原価] |
||
売上原価(30%) |
335,790 |
335,790 |
売上総利益 |
783,510 |
783,510 |
[経費] |
||
役員報酬 |
0 |
0 |
給与手当 |
80,000 |
80,000 |
法定福利費 |
0 |
0 |
地代家賃 |
128,000 |
128,000 |
広告宣伝費 |
5,000 |
5,000 |
支払利息 |
5,000 |
5,000 |
減価償却費 |
0 |
0 |
水道光熱費(7%) |
78,351 |
78,351 |
通信費 |
20,000 |
20,000 |
消耗品費 |
20,000 |
20,000 |
支払手数料(2%) |
21,600 |
21,600 |
支払報酬料 |
30,000 |
30,000 |
その他 |
5,000 |
5,000 |
経費合計 |
392,951 |
392,951 |
[差引損益計算] |
||
控除前所得 |
390,559 |
390,559 |
借入金の返済 |
-50,000 |
-50,000 |
資金推移 |
340,559 |
340,559 |
上記のような、数字を作成してみましょう。
3年分程度作成しておくとよいでしょう。
場所を仮押さえする
飲食店開業のために融資を受ける場合には、出店場所を仮押さえする必要があります。
もちろん契約していただいてもよいのですが、不動産の契約をしているにも関わらず融資が通らない可能性もあります。
そのため、不動産を仮押さえして、日本政策金融公庫からの融資に成功してから、正式な契約を結ぶのが、一番リスクがないといえるでしょう。
【ポイント】
万が一、申し込んだ場所が借りられなくなり、場所が移動になってしまった場合には、再審査が必要になります。
手間がかかってしまうので、本当に借りられることが確実かを不動産屋にしっかり確認しておくべきでしょう。
借入申込書を作成する
借入申込書については、別の記事で説明しておりますので、その記事をご確認ください。
創業計画書を作成する
創業計画書については、別の記事で説明しておりますので、その記事をご確認ください。
日本政策金融公庫の担当者と面談
借入申込書や、創業計画書を提出した後に、日本政策金融公庫と面談をすることになります。
面談対策については、以下のサイトをご参照ください。
まとめ
飲食店が、日本政策金融公庫から融資を受けるために必要なことが分かったでしょうか?
しっかり準備すれば、融資は受けられます。
ただし、ご自身で融資手続きを進めていると、7割程度の方は、落ちてしまいますし、借りられる額も減額されていることがほとんどです。
どうやれば、希望額を借りられるのかを相談できる融資のプロに一度確認してみるとよいでしょう。
資金調達についてプロに相談する(無料)>
平成22年04月 資格の学校TAC入社、財務諸表論講座講師を5年間務める
平成24年04月 税理士事務所で勤務
平成24年08月 個人で融資サポート業務をスタート
平成27年12月 株式会社SoLabo設立
現在までの融資実績は1600件以上
【書籍】
『独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方35の秘訣』(幻冬舎)
【運営サイト】
資金調達ノート » https://start-note.com/
創業融資ガイド » https://jfc-guide.com/
inQup » https://inqup.com/