キッチンカーを開業するなら、儲けられるメニューを売りたいですよね。
キッチンカーでは多種多様な料理が提供されていますが、その中でも定番のメニューがあります。キッチンカーで儲けるためには定番のメニューを活用することが大切です。
この記事では、キッチンカーで定番のメニューと儲かるためのメニュー作りの仕方について解説します。
キッチンカーで人気の定番メニューは3種類に分けられる
キッチンカーで人気の定番メニューは主に3種類に分けることができます。「ランチ系メニュー」「軽食系メニュー」「スイーツ系メニュー」で、それぞれに人気の定番メニューがあります。
キッチンカーのメニュー作りをするときは、需要のある定番メニューを押さえておくことが大切です。定番メニューを利用すると開業したてでも売上を立てやすく、経営を軌道に乗せやすいからです。
開業後、早期に経営を安定させたい方は参考にしてみてください。
ランチ系の定番メニュー
ランチ系メニューとは、オフィス街や住宅街などでお昼時に購入して食べてもらえるようなメニューのことです。
ランチ系メニューでは、がっつり系のメニューから、ヘルシーで栄養価の高いメニューまで、幅広い料理が展開されています。
とくに、ランチ系メニューの中で根強い人気を博しているのは次の3つです。
【ランチ系メニューの一例】
メニュー |
特徴 |
カレーライス |
カレーライスは、予め仕込みをしておけば提供するときはルーを掛けるだけで済みます。 注文を受けてから提供までの時間が短く済むため、ランチタイムでの提供もしやすく、需要もあるため売上を上げることができます。 |
焼きそば |
焼きそばもキッチンカーで提供しやすい料理です。一度に数人分の調理が可能で、商品提供までの時間が短いからです。 カレーと同じく人気メニューで、どんな場面でも売りやすく、ランチタイムのピーク時間に一気に売上を伸ばすことができます。 |
ロコモコ丼 |
丼物もキッチンカーのランチ系メニューでは定番です。特にロコモコ丼などのエスニック系はパクチー人気も後押しし、キッチンカーでも売れ筋の料理です。 |
ランチ系メニューはランチタイムの短い時間でどれだけ商品を提供できるかがカギになります。そのため、調理に手間暇がかかりすぎる料理は向かないでしょう。
ランチ系メニューを提供するときは、予め仕込みをしておくなど提供時間の短縮するための工夫が大切です。
軽食系の定番メニュー
軽食系メニューとは片手間で食べられる料理です。たとえば、カフェなどで提供されているサンドイッチや菓子パンなどが該当します。
軽食系メニューはランチ系メニューのようにピーク時間がないため、提供する側の負担も軽く済みます。
キッチンカーで定番の軽食系メニューとしては、次のようなメニューが挙げられます。
【軽食系メニューの一例】
メニュー |
特徴 |
たこ焼き |
たこ焼きはキッチンカーで提供されている軽食系メニューの中でも代表的なメニューです。 原価も安く、提供も簡単でありながら、手軽に食べられてお腹が満たされる年齢を問わない人気のメニューです。 |
ケバブ |
ケバブもキッチンカーでは代表格の軽食系メニューです。 ケバブは大学生〜20代半ばくらいの若い世代から絶大な人気を誇っています。また、片手で手軽に食べることができるため、イベント出店などでも需要があります。 |
ホットドッグ |
ホットドッグは、パンとソーセージを挟んでバーナーで軽く焙れば完成するので、キッチンカーでの提供に向いています。 また、ホットドッグは実店舗で販売しているところが少ないため、オフィス街や住宅街に出店しても既存の店舗と競合しにくいのも強みです。 |
軽食系メニューはランチ系メニューほどがっつりはしていませんが、ランチタイムに売れないわけではありません。
そのため、1日を通してコンスタントに売上を上げることができ、長時間出店したい方に向いているメニューです。
スイーツ系の定番メニュー
スイーツ系メニューも軽食系メニューの1つです。キッチンカーで提供されているスイーツ系メニューの人気商品は次の3つが挙げられます。
【スイーツ系メニューの一例】
メニュー |
特徴 |
クレープ |
キッチンカーで提供されているスイーツ系メニューの中では昔から親しまれていて、高い人気を誇っている王道の商品です。 ランチタイムの後から客足が伸びやすく、その後はコンスタントに集客が可能です。 また、平日や休日を問わず安定した売上を確保しやすいのも魅力です。 |
チュロス |
遊園地などでは定番のチュロスも、キッチンカーで提供されているスイーツ系メニューの1つです。 遊園地などの敷地内に出店して販売するのはもちろん、道の駅やサービスエリアなどで出店していても、スナック菓子感覚で小腹の空いたドライバーたちに喜ばれます。 |
アイス・かき氷 |
アイスやかき氷もキッチンカーでは定番です。季節は選びますが、夏などは非常に高い需要があり、高い売上をあげることができます。 そのため、夏季限定でアイスやかき氷を提供するキッチンカーもあります。 |
スイーツ系メニューはクレープやチュロスのように1つの商材で営業できるケースもあれば、アイスやかき氷のように季節によって提供する商材を変更するケースもあります。
キッチンカーでスイーツ系メニューを提供するときは、季節によって提供商品を変える必要があるのかどうかを考慮して決めるようにしてください。
キッチンカーのメニューの決め方
キッチンカーのメニューを決めるときは、「顧客のニーズにマッチしていること」と「競合の飲食店とバッティングしないこと」が大切です。
顧客のニーズにマッチしていないと購入してもらうことはできませんし、すでに店舗を構えている飲食店と同じメニューを扱ってしまうと、売上を上げるのが難しくなってしまうからです。
メニュー作りで悩んでいる人は、参考にしてみてください。
出店場所と顧客のニーズをマッチさせる
キッチンカーで重要なのは販売している商品が顧客のニーズとマッチしていることです。どれだけ独創的で、素晴らしい料理を提供していても顧客のニーズとズレていれば売れなくなってしまうからです。
たとえば、お昼ご飯を探している人を対象にオフィス街に出店したときに、クレープやアイスなどのスイーツを提供してもあまり売れないでしょう。ランチを食べたい人たちのニーズとしては、短時間でお腹が膨れる食事を求めている傾向があるからです。
「オフィス街や住宅街」または「イベント会場や観光施設」など出店場所をすでに決めているときは、出店場所に集まりやすい顧客のニーズを満たすメニューを作ることが大切です。
キッチンカーのメニューを作るときは、まず「その出店場所にはどんなニーズを持った顧客が多いのか」を考えるようにしてみてください。
近くの飲食店と競合しないメニューにする
近くの飲食店と競合しないメニューであることも重要です。複数の飲食店と同じメニューを扱ってしまうと、顧客の奪い合いになり、売上を上げにくくなってしまうからです。
キッチンカーで考慮しなくてはいけない競合は、実店舗を構える飲食店だけではありません。近くで出店しているキッチンカーとも差別化を図る必要があります。
キッチンカーで提供するメニューを決めるときは、出店場所の地域の市場分析を行い、既存の実店舗とキッチンカーのメニューと被らないメニューを提供するようにしてください。
キッチンカーで儲けるには看板メニューが必要
キッチンカーで儲けるためには看板メニューの存在が必須です。実店舗の飲食店やコンビニで買えるメニューを販売しても儲けることは難しいからです。
看板メニューではメニューの質と個性が大切です。あなたのキッチンカーでしか買えない料理を提供していて、顧客のニーズとマッチしていれば買ってみたいと思ってもらえるはずです。
看板メニューを作るときは、次の3つのポイントを意識してみてください。
- 他店を研究してオリジナリティを出す
- インパクトの残る見た目にする
- 珍しすぎる料理は売れない可能性がある
上記のポイントを意識していると、看板メニューとしての個性を出しながら、顧客のニーズを満たしたメニューに近けられるでしょう。
他店を研究してオリジナリティを出す
看板メニューを作るにはオリジナリティを出すことが重要です。キッチンカーの営業では、「ほかでは買えない」「このキッチンカーを利用したい」と思ってもらうことが大切だからです。
キッチンカーのオリジナリティでは、必ずしも新しい料理を作る必要はありません。たとえば、カレーを提供するにしても「チキンカレー」「キーマカレー」「シーフードカレー」など様々な種類があり、スパイスや具材の組み合わせで味のバリエーションは無限です。
ただし、オリジナリティのある看板メニューは一朝一夕では作れません。カレーであれば、様々なカレー店のカレーを研究し、自分流にアレンジしなければいけないからです。
看板メニューを作るには、時間をかけて研究を重ねていくようにしましょう。
インパクトの残る見た目にする
看板メニューでは、見た目をインパクトの残るものにすることも大切です。味以外の価値や驚きを料理に与えられて、集客につながりやすくなるからです。
インパクトの残る見た目としては、たとえば、おしゃれに盛り付けられていてSNS映えしたり、デカ盛りやカラフルな色合いだったりなどが挙げられます。
インパクトの残る見た目を演出するときは、シズル感(美味しそうに見えること)が重要です。たとえば、カレーを提供するときは「目の前でご飯にルーをかける」といった演出を加えると、見る人の食欲を刺激できるでしょう。
料理自体の見た目と食欲を誘う提供方法を意識すると、インパクトの残る看板メニューに近づけられます。
珍しすぎる料理は売れない可能性がある
看板メニューでは個性が大切ですが、珍しすぎる料理は売れない可能性があります。あまりに珍しすぎるメニューは、「どんな味がするのかわからない」「そもそも美味しくなさそう」といった印象を与えてしまうからです。
たとえば、ザリガニ料理です。ザリガニを使った料理はデンマークやノルウェーでは一般的な食材です。しかし、日本では馴染みがなさ過ぎて、わざわざ買ってまで食べたいと思ってくれる人は少ないでしょう。
キッチンカーでは顧客が看板やメニューを見て、パッと美味しそうと感じてもらえる料理を提供することが大切です。個性を追求し過ぎて顧客を置いてけぼりにしないメニュー作りを心がけてください。
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