キッチンカー(移動販売)の営業許可を保健所で取得しよう!

キッチンカー(移動販売)の営業許可を保健所で取得しよう! 起業のための資金調達 – 飲食(飲食店・外食・デリバリー)
キッチンカー(移動販売)の営業許可を保健所で取得する

キッチンカーで営業するために必要な資格とは?

キッチンカーで移動販売業を営むには、営業許可の取得が不可欠です。

そこで今回は、営業許可を取るために必要な書類や申請の流れ、スムーズに営業許可を取得するための基本的なポイントを紹介します。

1.キッチンカーでの営業には営業許可が必要

キッチンカーの営業許可は、営業を行う地域ごとに取得が必要です。

キッチンカーの開業を考える人の中には、さまざまな地域をまたいでキッチンカーを営業したいと考える方もいます。日本全国を旅しながら、と考えている方もいるかもしれません。

しかし繰り返しますが、キッチンカーの営業許可は営業する地域ごとに必要になりますので、仮に日本中を旅しながら営業しようと思ったら、日本全国に数十箇所ある保健所に出向き、1ヶ所につき1万円以上かかる手数料を支払って営業許可を取得する必要があります。

更に営業許可を取得するための基準は保健所ごとに違うため、全ての保健所の営業許可基準を満たすキッチンカーを作るのは、資金面でも労力の面でも、あまり現実的とは言えません。

まずはキッチンカーを営業する地域を決めて、その地域を管轄する保健所から営業許可を受けられるキッチンカーを作りましょう。

仕込み場所も営業許可の取得が必要

キッチンカーの営業のために仕込みをする場所にも保健所からの許可が必要になります。

営業許可を取得したキッチンカーの車内であれば仕込みをしてもよいという保健所もあるようですが、基本的にはキッチンカーの中での調理は簡単な調理や加熱などに限られているため、別で仕込み場所を確保しなければなりません。

また自宅での仕込みを行うことも基本的にはできず、別の部屋や建物を使う必要が出てきます。

考えられるのは、主に以下の3パターンです。

  • 自分で施設を用意し、営業許可を取る

この場合は施設の買取または借用するための資金と、仕込み場所として設備を整えるための資金の両方にお金がかかります。

自分で専有できるのはメリットですが、かなりの資金を必要としますので、初期投資を抑えて開業できるというキッチンカーのメリットはなくなってしまいます。

  • 知人の飲食店を借りる

知人の飲食店を借りる場合、施設を用意するコストがかからないこととスムーズに開業できる点は大きなメリットです。

ただし、仕込み場所として使わせてもらう飲食店が取得している営業許可の種類によっては、保健所の申請がおりないケースがありますので注意しましょう。

  • 共同の仕込み場所をシェアする

キッチンカー仲間が複数人いる場合には、仕込み場所をシェアすることで家賃などを折半することができ、ランニングコストを抑えられます。

ただし、万が一食中毒などのトラブルが起きた場合に、もめることがないよう責任の所在が誰にあるのか、どのような対応を取るのか、事前に決めておくようにしましょう。

2.営業許可を申請しよう

(1)申請場所

キッチンカーの営業をしようと思っている地域を管轄する保健所に申請します。

都道府県ごとだけでなく、政令指定都市や特別区はそれぞれの保健所が管轄していますので、該当する地域の保健所を確認しましょう。

保健所管轄区域案内|厚生労働省

(2)申請に必要な書類

申請に必要な書類は保健所によって異なり、フォーマットも変わってきます。さらに個人や法人によって書類が違うケースもありますので、申請する保健所で必ず確認してください。

ここでは東京都の保健所を例に必要書類を紹介します。

【必要書類】

  • 営業許可申請書
  • 営業設備の大要、配置図
  • 仕込み場所の営業許可証の写し
  • 営業の大要
  • 食品衛生責任者の資格を有する証明するもの(食品衛生責任者手帳など)
  • 許可申請手数料  など

「食品衛生責任者の資格を有する証明するもの」は、保健所によって手帳の場合と終了書の場合がありますので、「食品衛生責任者の資格を有する証明するものとは具体的にどの書類ですか?」と必ず確認してください。

 (3)営業許可申請の流れ

①保健所に事前の相談

商材や出店場所、キッチンカーの設計図を準備して、営業予定の地域を管轄する保健所に相談に行きます。

この時に口頭での説明だけでなく、地図や図、説明のための文書を用意しておくと、確認事項が漏れにくいです。

いきなり申請書を持っていく方がいますが、事前相談をせずに進めてしまうと適切な設備でないと判断された場合、再度キッチンカーを改造するなど二度手間になってしまいますので、必ず事前相談をして担当者とすり合わせしておくことが大切です。

②各申請書類に記入し申請書を提出

事前の相談と打ち合わせで疑問点や不安点が解消できたら、キッチンカーの製作に進みます。その後、設備の整ったキッチンカーが準備できたら、申請書類に必要事項を記入して保健所に提出しましょう。

保健所によって書類のフォーマットが違いますので、書き方に少しでも疑問点や不明点があれば保健所の担当者に確認を取りながら記載すると間違いを防げます。

③キッチンカー(移動販売車)入手後、施設検査の日程調整

キッチンカーを保健所に持って行き、施設検査をしてもらう必要があります。

施設検査は突然「今からお願いします!」というわけにも行かないので、保健所の担当者と事前に日程調整をします。

④キッチンカー(移動販売車)を保健所に持ち込み施設検査の実施

保健所の担当者と調整した日程で、保健所にキッチンカーを持ち込んで施設検査を実施してもらいます。

事前打ち合わせをしっかり行った上でのキッチンカー製作でも、指摘を受けてしまうことは珍しくありません。

指摘を受けた場合は改善して、後日再検査を実施してもらいましょう。

再検査で問題点の解消が認められ、通過できれば問題ありません。 

⑤営業許可証の交付

施設検査を通過することができれば、晴れて営業許可が下ります。

営業許可書交付予定日になったら、「営業許可書交付予定日のお知らせ」と認印を持参して、保健所で営業許可書の交付を受けてください。

営業許可が取得できたら、ようやく営業開始です。保健所の基準をしっかり守り、営業していきましょう。 

(4)営業許可を得るためのポイント

キッチンカーの営業許可を取得するための、一般的なポイントをご紹介します。

○運転席と調理場は完全に仕切られているか

バンやワゴンタイプの車両の場合、ベース車両では運転席と後部に仕切りがありません。

しかし、営業許可を取るには、運転席とキッチン施設の間に仕切りがあり、別空間として区切られている必要があります。

トラックなど、ベース車両の時点で仕切られているタイプであればこの問題はありません。

 ○給水タンクは設置され容量は充分か

給水タンクの設置は必須であることに加え、取り扱うメニュー次第で必要な容量が異なります。

【東京都の例】給水タンクの容量

大量の水を使う調理はしない

提供する食品は単一品目

食器類の使用は一回きり

40リットル以上

大量の水を使う調理はしない

食器類の使用は一回きり

80リットル以上

上記以外

200リットル以上

 ○排水タンクは設置され容量は充分か

排水タンクも同じく設置必須と、やはり取り扱うメニュー次第で必要な容量が違います。

給水タンクと同等の容量のものが必要です。

○シンクの数と大きさは充分か

シンクの数と大きさについては、保健所ごとに基準が違います。

事前に保健所に相談する時点で、設置台数と大きさについては確認を取ってください。

ただし、衛生管理や安全管理が難しいと担当者に判断されるほど、シンクや給水・排水タンクを増やすなど、大規模な設備の設置が求められやすいです。

もちろんどうしてもやりたいことであれば、指導を受けた通りの設備の設置が必要になりますが、たくさんの設備改装が必要になれば、それだけコストは増大します。

やりたいことを全部叶えるよりも、まずは「どのようなメニュー、営業内容であれば、より簡単な改装内容で営業許可が受けられるのか?」ということを担当者に相談するのが現実的です。

○収納ケースや棚が充分設置されているか

ケースや棚などの収納スペースには扉が必須です。この収納スペースの条件として、小さい虫なども入らないほどにぴったりと扉が閉まることが求められます。

DIYで自作すると、材質が歪んだり切り口が合わなかったりして隙間が空いてしまうことが少なくありません。その場合は許可が通らないことがしばしばあるので、細心の注意を払って下さい。

 ○石鹸は常時、清潔さを保てる状態か

特別な設備は必要ありません。

ポンプ式の石鹸を利用する、手をふくときは紙ナプキンを使用するなど、衛生的である、清潔が保てるといった条件をクリアしていればOKです。

 ○換気はしっかり考慮されているか

キッチンカーには換気扇がないと保健所は許可を出してくれません。

また、換気扇は虫などの侵入経路にもなりますから、保健所によっては虫の侵入を防ぐ網戸を設置するなどの対策が必要です。

たとえ対策が条件にない保健所だったとしても、衛生とリスク管理の観点から対策はしておくに越したことはありません。

まとめ

キッチンカーで営業するためには営業許可が必要です。

営業許可を取得するためには、営業予定地を管轄する保健所での事前相談や申請書類の作成、要件を満たすためのキッチンカー製作など、さまざまな手続きを行わなければなりません。さらに営業許可の条件は保健所ごとに違いがあります。

自分ですべて申請しようと思ったら、保健所との入念な打合せが必要になり、時間と労力がかかりますので、営業許可申請をサポートしてくれる専門家に手続きを依頼することがおすすめです。

株式会社フードトラックカンパニーでは、キッチンカーを開業するための営業許可の取得手続きを代行しています。

書類作成と提出だけでなく、キッチンカーの製作に取り掛かる前の相談の段階からサポートしてくれるので、「確認すべきことを忘れていた」「説明された内容を勘違いしていた」などの失敗を防ぐことができます。

特に初めてキッチンカーを開業する方はぜひ専門家に依頼して、万全のスタートを切りましょう!

株式会社SoLabo 代表取締役 田原広一
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
【プロフィール】
平成22年04月 資格の学校TAC入社、財務諸表論講座講師を5年間務める
平成24年04月 税理士事務所で勤務
平成24年08月 個人で融資サポート業務をスタート
平成27年12月 株式会社SoLabo設立
現在までの融資実績は1600件以上

【書籍】
『独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方35の秘訣』(幻冬舎)

【運営サイト】
資金調達ノート » https://start-note.com/
創業融資ガイド » https://jfc-guide.com/
inQup     » https://inqup.com/

【 動画で確認! 】株式会社SoLabo代表 田原がチバテレビに出演しました。