美容室開業!失敗しないための知識、資金調達方法とは

美容室を開業するためにはいくら必要?資金調達から立地や段取りまで 起業のための資金調達 – 美容(美容院・ネイル・エステ・フィットネス)
美容室 開業

美容室の開業を考えている方に抑えてもらいたいポイント。

高校卒業後、美容師の専門学校を出て気が付いたら10年以上美容師をやっている。そろそろ自分の店を持ちたい。こんな気持ちで美容室を開業する方もいらっしゃいますし、家業を継ぐという形で美容室を経営する方もいます。

美容室を開業するには、飲食店よりも多額の資金が必要とされています。一体どのくらいの資金が必要なのでしょうか?また、美容室の開業での資金調達はどうすればいいのでしょうか?今回の記事では、そのあたりについてお話します。

 1.美容室の開業に必要な資金とは

美容室の開業では平均的に飲食店よりも開業資金が多めです。美容師一人、シャンプー台1台、セット面(鏡とイスのセット)が2席だけという小規模店舗でも最低1,000万円程度は必要です。

 

【美容室の平均的な設備資金】※20坪家賃20万円の場合

内装工事:500~600万円

美容機材:150万円(シャンプー台、セット面、ワゴン、ボイラー、レジスター、電話等)

※ボイラーは小規模美容室には必要ない場合があります

備品:30万円(パソコン、洗濯機、乾燥機等)

計:780万円

 

【賃貸不動産の初期費用】

前家賃:20万円(1か月分)

仲介手数料:20万円

保証金:120万円(月額家賃20万円×6か月分)

計:140万円

 

その他に、

 

【美容室の平均的な運転資金】

薬剤仕入:30万円(カラー材、パーマ液)

開業時備品:30万円(ロッド、タオル、クロス、棚、ソファ等)

広告費:50万円(ショップ―カード、チラシ、HP作成等)

諸経費:20万円(雑誌、インテリア雑貨等)

計:130万円

 

これらを足していくと、1,050万円です。この他に、人を雇う場合はお給料も含める必要があります。200万円程度の運転費の予備費があるとベストです。

 

美容院の規模は2極化していて、シャンプー台もない1000円カットのようなファスト・カットとシャンデリアがついていて雑誌にも掲載されるようなオシャレな美容室では開業資金は何百万円も差が出ます。

 

自分は作りたい美容室はどのような美容室なのか明確にすることで、実際的な開業資金をシミュレートすることができます。

 

2.美容室開業で知るべき5つの知識

美容室開業にはさまざまな知識が必要です。こちらの記事では、以下の5つに分けて開業に必要なポイントをまとめてみました。

 

①立地

他の業種でもそうですが、美容室が成功するかどうかは立地がとても重要です。立地を決める前に、どの年代や層をターゲットにするかを決めましょう。

  

【どの年代・層にターゲットを絞るのか?】

年代

男性OR女性

生活スタイル

20~

男性 女性

おしゃれに敏感 カジュアル オシャレより他に興味 割安感が大事

30~

男性 女性

おしゃれに敏感 カジュアル オシャレより他に興味 割安感が大事

40~

男性 女性

おしゃれに敏感 カジュアル オシャレより他に興味 割安感が大事

50~

男性 女性

おしゃれに敏感 居心地の良さ重視 オシャレより他に興味

近所がよい 割安感が大事 

60~

男性 女性

おしゃれに敏感 居心地の良さ重視 オシャレより他に興味

近所がよい 割安感が大事 

70~

男性 女性

おしゃれに敏感 居心地の良さ重視 オシャレより他に興味

近所がよい 割安感が大事 

 

ターゲットを決めれば、そのターゲットが通いそうな場所に近い店舗候補を絞ります。例えば、ファミリーの場合であればイオンなどのスーパーの向いや近くであれば、必然的に美容院の前を多くの方が通るので広告費はそれほどかけずともお客さんはくることでしょう。

 

②内装

美容室の内装はとても重要です。美容室に通う楽しみとして、プレミア感や洒落た雰囲気を重視する方は非常に多いからです。

 

内装の方向性も最初はオーナーが決めましょう。例えば、「打ちっぱなし外壁とシルバーで都会的な雰囲気にする」や、「観葉植物を多数置いてナチュラル系の店舗を目指す」などの方向性です。

 

この美容院がいいな、という写真を取りためれば、内装工事業者に「この写真みたいにするにはいくらかかる?」と見積もりを出してもらえます。

 

③従業員

店長一人だけのワンマン美容室にしないのであれば、最低3人以上の従業員は雇わないとお店のシフトが回せなくなってしまいます。

 

従業員を雇うのに簡単なのは、とらばーゆやタウンワークなどの有名求人サイトに掲載すること。しかし、求人サイトの掲載はお金がかかり何十万も飛んでしまいます。

 

求人広告費を抑えたいのであれば、店舗予定地にポスターを貼るのが一番です。開店準備で忙しいとは思いますが、お店に徒歩や自転車で通える地元の美容師が採用できるかもしれません。

 

④毎月のランニングコスト

美容室の経営に必要な毎月のランニングコストは、飲食店と同様に

 

・家賃

・光熱・水道費

・人件費

・雑費(文房具代、ごみ袋代など)

 

はかかります。この他に、シャンプー台などの機材がリースなのであればリース代と薬剤やタオル代が必要です。

 

⑤法的な手続きや段取り

美容室を開業するには、税務署に以下の書類を提出しなくてはいけません。

 

<市町村役場へ提出>

開業開始当申告書

 

<税務署へ提出>

青色申告承認申請書

給与支払事務所等の開設届出書

源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書兼納期の特定適用者に係る納期限の特例に関する届出書

棚卸資産の評価方法の届出書

減価償却資産の評価方法の届出書

消費税課税事業者選択届出書

 

この他に、個人事業主であれば開業届出書、法人であれば法人設立届出書を提出します。

 

3.【資金調達】美容室の創業融資なら日本政策金融公庫

ご覧いただいたように、美容室を開業するには自分の貯金だけではなかなか難しいのが現状です。美容室を開業する方の多くは、日本政策金融公庫という日本政府100%出資の公庫から融資を受けてスタートしています。

 

日本政策金融公庫で創業または創業から2期以内の状態で融資を受ける場合は、新創業融資制度という制度を利用できます。公庫でのその他貸付金より有利な金利でお金を借りる事ができます。こちらでは、日本政策金融公庫の審査に通るための3つのポイントをお伝えします。

 

①経験は10年近くを目安にしよう

美容室を開きたいのであれば、美容師経験が十分にあることが望まれます。厳密に何年以上であれば融資が下りるという決まりはありませんが、目安として新人から店長になるまでの期間(5~10年ぐらい)を見ておくとよいでしょう。

 

もちろん、高校を卒業してすぐに美容師になった方などであれば、20代での起業でも十分に経験は積まれていると判断されます。

 

ちなみに日本政策金融公庫の「新規開業実態調査」というアンケート結果を見ると、開業時の経験年数は平均19.5年であり、30代と40代の起業が7割近くと主な年代であることがわかります。

 

2016年度新規開業実態調査~アンケート結果の概要~

https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/topics_161222_1.pdf

※上記リンクをクリックすると、日本政策金融公庫の資料(PDF)へとリンクします

 

ご興味のある方は、上記リンクにて実際の開業者の年代などを調べてみると参考になるかもしれません。

 

②信用情報はクリーンに!借金は返済しよう

自分はあくまで美容室のオーナーだから、自分個人のクレジットカードの滞納や税金未納は融資の審査で関係ない!と考えられる方がたまにいます。

 

しかし、いくら法人で美容室を開こうとしても、融資の審査で最初に見られるのは申込者(=あなた)の信用情報です。信用情報とは、クレジットカードや消費者記入や携帯電話など、払うべき負債をきちんと払ってきたかという履歴についてです。

 

信用情報は5年間、信用情報機関(CICなど)が保持していて、あなたが融資を受けられるかの審査を受ける際は日本政策金融公庫が信用情報機関に問い合わせて調べます。

 

調べた結果、借金の踏み倒しや債務整理などのブラック履歴が判明すると、せっかくの融資が否決になってしまうこともあります。住宅ローンや車のローンは誰でもあるのであまり-評価にはつながりません。リボ払いや消費者金融系の借金がある人は、融資に申し込む前にはできるだけ借金は整理してから申込みしましょう。

 

③自己資金は最低でも200万円は用意しよう

日本政策金融公庫の融資のスタンスとして、「足りない分を貸すね」という不足事業資金の充足という考え方があります。

 

そのため、美容室を開くのに手持ち0円ではおそらく融資の審査は通過しません。自己資金は最低、借りたい金額の1/10は用意して申し込むとよいでしょう。

 

まとめ

美容師という職業の内容には満足していても、会社員としての美容師は結構重労働と感じる方が多いのは事実です。実際、美容室を起業する理由として「もっと自由に働きたかった」という回答もアンケートから出ています。

夢の詰まった美容室を開業するためには、資金が必要です。経験、信用情報、自己資金をクリアすれば、創業融資も可能です。

 

 

株式会社SoLabo 代表取締役 田原広一
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
【プロフィール】
平成22年04月 資格の学校TAC入社、財務諸表論講座講師を5年間務める
平成24年04月 税理士事務所で勤務
平成24年08月 個人で融資サポート業務をスタート
平成27年12月 株式会社SoLabo設立
現在までの融資実績は1600件以上

【書籍】
『独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方35の秘訣』(幻冬舎)

【運営サイト】
資金調達ノート » https://start-note.com/
創業融資ガイド » https://jfc-guide.com/
inQup     » https://inqup.com/

【 動画で確認! 】株式会社SoLabo代表 田原がチバテレビに出演しました。