美容室経営が失敗してしまう原因とは?

美容室経営が失敗してしまう原因とは? 更新日:2018.12.19 公開日:2018.12.06起業のための資金調達 – 美容(美容院・ネイル・エステ・フィットネス)
美容室経営が失敗してしまう原因

売上は計画にそって伸びていますか?経費が膨らんでいませんか?

いつかは自分のお店を持ちたい。
そんな想いを抱いている美容師の方も多いでしょう。
しかし、従業員の一人として雇われて働いているときと経営者として働いているときとでは、当たり前ですが求められる能力や働き方、考え方が違ってきます。
今回は美容室の経営が失敗してしまう原因を知ることで、ご自身の店舗経営に活かしていきましょう。

1.美容室が上手くいかない2つの原因

(1)売上が思うように上がらない

美容室に限った話ではありませんが、売上が上がらなければお店は潰れてしまうでしょう。

思うように売上が伸びない場合に考えられる原因としては、次の3つが挙げられます。

①競合店が多いエリアにある

厚生労働省の統計によると、美容室の数は約24万店舗で年々増加傾向にあります。

数十メートルごとに美容室があるという地域も珍しくありません。

オープンしようと検討しているエリアに競合が多ければ、お客さんが他店に流れてしまう可能性も考えられるでしょう。

ここのサロンでしか体験できないサービスなど、自店の「ウリ」を明確にして、お客様に選ばれるお店づくりをすることが重要です。

②価格設定に問題がある

美容室のターゲットとなる顧客層に合わせた価格設定をすることが大切です。

ファミリー層が多いエリアであれば、子連れでも安心して受けられるサービスを安く提供したほうが良いでしょうし、自分にお金をかけられる層が多いエリアであれば、多少価格は高くてもさまざまなサービスを用意したほうが喜ばれる可能性が高いでしょう。

また、美容室のコンセプトを明確にすることで適正な価格やサービス内容を提供することが可能になります。

③接客サービスに問題がある

美容室は髪の手入れだけでなく、美容師さんとのおしゃべりや癒しを求めて来店するお客様も多いです。

リピーターのお客様を増やしていくことが経営を安定させるためのポイントなので、いかに居心地の良い空間を演出するかがカギになります。

お客様がいらしたのに挨拶もしないでずっと待たせていませんか?

他のお客様の対応で施術を離れるときに気遣いの言葉をかけていますか?

忙しいときこそ、お客様への気配りや気遣いを大切にしましょう。

一度信用を失うと、回復するのは難しいです。

自分自身はもちろんですが、一緒に働く従業員に対しても接客についてきちんと教育しておきましょう。

(2)無駄な経費がかかっている

①消耗品

シャンプーやトリートメント、ヘアカラー材やヘアケア用品などの美容商材に加え、施術中に読んでもらう雑誌やコーヒーなどのドリンク類も経常的な支出です。

安いからと安易に考え、質が落ちてしまっては意味がありませんので、同じクオリティを保ちつつ安価で購入できる仕入れ業者を探すようにしましょう。

気になるところがあれば、見積もりを取って検討すると良いです。

定期的に見直すことで無駄なコストを削減できます。

②水道光熱費

美容室の場合、水道光熱費がかさんでしまうのは仕方のないことです。

ただし契約したときよりお得な料金プランが出ているケースもありますので、こちらも定期的に見直すことで節約できる可能性があります。

③機材などのリース料

オープン当初からすべての機材を揃えると出費がかさみますので、まずはリースを利用するという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

本当に必要な機材なのか、個数は適正か、同じスペックで今より安く借りられるところはないか、という観点から見直しましょう。

2.売上を上げるために大事なポイント

こちらの記事でも詳しく説明していますので、あわせてご参照ください。

美容室の売上をアップさせる方法とは?

(1)リピーターを増やすための施策

①ポイントカードの導入

いまどきポイントカードを作っていない美容室は少ないかと思いますが、きちんと有効活用できているでしょうか。

ポイントカードのゴール設定は非常に重要です。

例えば、10回来店しないと何の特典も得られなかったり、1ポイント5000円~と高額なポイント設定がされていたりすると、お客様はゴールを目指しにくいと感じてしまいます。

リピーターになるまでには一定期間内に3回以上の来店が必要と言われていますので、まずは3ステップのポイントカードにしてみるのも良いでしょう。

②SNSを活用した情報発信

ヘアアレンジや髪の巻き方、オススメのシャンプーやトリートメントなど、ビジュアルで伝えられるInstagramは、お客様にアピールできる有効なツールです。

コツコツと更新を続け、あなたのお店のファンを増やしていきましょう。

(2)お客様の求めるサービスを知る

お客様ひとりひとり求めているサービスは異なります。

良いと思って提案したサービスであっても、すべてのお客様にとって良いサービスであるとは限りません。

そのため、事前カウンセリングや事後アンケートを行うことでお客様の求めるものを正確に汲み取りましょう。

①事前カウンセリング

施術前にどんなヘアスタイルにしたいのか、今抱えている髪の悩みがあるかなどもあわせて質問しましょう。

スタイリングがうまく出来ない、髪の傷みが気になる…など、お客様の悩みを事前に把握することができれば、それにあわせた施術が可能です。

②事後アンケート

施術内容や従業員の接客対応について、どんなところに満足したのか、逆にどんなところが不満だったかなどを盛り込んだアンケートを作り、時間のあるお客様に回答してもらうようにしましょう。

良いところは引き続き伸ばしていき、改善すべきところはすぐに直すことで、さらなる向上が図れます。

(3)サービスの質を上げる

カットやシャンプーなど、施術の技術を磨くことはもちろんですが、学んだからといってすぐに身につくものではありません。

ひとつずつコツコツと積み上げていくことが大事です。

しかし、お客様への接し方は今すぐにでも変えることができます。

お客様の目線に立ち、「これで良いのか?」と常に問題意識を持つようにしましょう。

疑問があれば、他の従業員に聞いてみるのもひとつの手です。

3.コスト削減するために

(1)どんぶり勘定はやめましょう

お金の管理がきちんとできていないと、コスト削減をしようと思っても、そもそも何が無駄で、どのくらい削減できるのか判断することができません。

美容室の経営もビジネスです。

お金に関しては大雑把に管理せず、手元にあるお金とこれから入ってくるお金、出ていくお金など、しっかりとお金の動きを把握しておきましょう。

税理士に頼んでいる方もいらっしゃるかと思いますが、自分で帳簿を見る習慣をつけましょう。

(2)必要な出費か考える

美容室を運営していく上で、備品の購入や新しい設備の導入など、さまざまな出費があります。

いつも買ってるからと何も考えずに購入するのではなく、本当に必要なのか一度考える癖をつけましょう。

まとめ

ひとつとして同じ美容室がないように、美容室の規模や地域、ターゲットとなるお客様によって改善策は変わってきます。

「うまくいっていないな…」と感じているのであれば、まずはご自身の美容室の経営を見直し、原因を探すところから始めましょう。

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株式会社SoLabo 代表取締役 田原広一
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
平成22年8月、資格の学校TACに入社し、以降5年間、税理士講座財務諸表論講師を務める。
平成24年8月以降 副業で税理士事務所勤務や広告代理事業、保険代理事業、融資支援事業を経験。
平成27年12月、株式会社SoLabo(ソラボ)を設立し、代表取締役に就任。
お客様の融資支援実績は、累計6,000件以上(2023年2月末現在)。
自身も株式会社SoLaboで創業6年目までに3億円以上の融資を受けることに成功。

【書籍】
2021年10月発売 『独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方38の秘訣』(幻冬舎)

【運営サイト】
資金調達ノート » https://start-note.com/
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