シェアハウスを民泊として活用したい!必要な手続きや資格はある?

シェアハウスを民泊として活用したい!必要な手続きや資格はある? 更新日:2018.07.31 公開日:2018.07.31起業のための資金調達 – 美容(美容院・ネイル・エステ・フィットネス)
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民泊新法によってシェアハウスを民泊として活用しやすくなったって本当?

民泊新法制定によって、シェアハウス事業を行っている人が民泊に参入しやすくなったという話があります。 実際にシェアハウスの一部を民泊として活用することは可能なのでしょうか?

1.民泊新法を理解しよう!

民泊新法とは、近年増加傾向にある民泊についての定義等を定めた法律で平成29年6月に成立しました。正式名称は「住宅宿泊事業法」と言います。

民泊新法では、「住宅宿泊事業者」「住宅宿泊管理業者」「住宅宿泊仲介業者」の3つを対象としています。

それぞれの特徴は下記の通りです。

〇 住宅宿泊事業者

届け出

都道府県知事に住宅宿泊事業法第3条第1項の届け出を行う

対象

旅館業法第3条の2第1項(ホテル営業、旅館営業、簡易宿所営業及び下宿営業)に規定する営業者以外の方が宿泊料を貰って住宅に人を宿泊させる事業

要件
  • 人を宿泊させる日数は年間180日を超えないこと
  • 住宅宿泊事業として利用できる住宅は台所、浴室、トイレ、洗面設備が備えられていること
  • 人の生活の本拠として使用されていること
  • 入居者の募集がされていること
  • 所有者や賃借人、転借人の居住用として利用されていること

また、家主不在型の場合は住宅宿泊管理事業者への委託が必要です。

〇 住宅宿泊管理業者

住宅宿泊管理業者は、住宅宿泊事業者から委託され管理業務を行う事業のことを言います。

届け出

国土交通大臣の登録を受ける必要があります。この登録は5年毎に更新が必要です。

〇 住宅宿泊仲介業者

届け出

旅行法業第6条の4第1項に規定する旅行業者以外のものが住宅宿泊仲介業を行うことをいいます。住宅宿泊仲介業は観光庁長官の登録を受ける必要があります。この登録も5年毎に更新が必要です。

2.民泊新法によってシェアハウスが民泊として活用できる?!

民泊新法によってシェアハウスが民泊として活用できると言われている理由は、上記でご説明した3つのなかの「住宅宿泊事業者」を活用するという方法です。

家主が居住している場合には、都道府県知事への届け出を行うことで民泊事業を始めることが出来ます。

-住宅宿泊事業者に必要な手続き-

住宅宿泊事業者として届け出を行う場合には、住宅宿泊事業届出書と添付書類を準備し、住宅の所在地を管轄する都道府県知事へ届け出を行います。

この届け出の手続きは「民泊制度運営システム」を利用することが原則となっています。

民泊制度運営システムについては、民泊制度ポータルサイト「minpaku」をご確認ください。

手続きに必要な書類等に関しても、政府が運営する「minpaku」に詳しく記載されています。

こちらを参考に資料の準備を進めてください。法人、個人で必要書類等が異なります。

住宅宿泊事業者の届出に必要な情報、手続きについて

3.シェアハウスを民泊として活用するメリット

(1)空室リスクの軽減

シェアハウスを民泊として活用する最大のメリットは「空室のリスクを軽減すること」ではないでしょうか?

例えば、6部屋あるシェアハウスで1部屋3.5万円で貸している場合、すべて埋まっていれば、家賃収入は単純に6×3.5万円で21万円です。

ところが、2部屋空きが出てしまうと、マイナス7万円となります。

ずっと、入居者がいればよいですが、しばらく空室になってしまうというリスクも十分に考えられます。また、同業が増えればそれだけ空室のリスクも高くなるのです。

しかし、空室は民泊として活用するようにすれば、1泊からお金を得ることが出来ます。1泊1万円だとしても、2泊利用のお客様が2組くれば、1部屋の空室分の賃料よりも多く収入を得ることが出来ます。

上手に活用することで、シェアハウスとしての収益よりも収益を上げることが出来るようになります。

(2)シェアハウスの特徴として

シェアハウスのメリットは色々な人を交流できることです。趣味に特化したタイプや動物と一緒に暮らせるなど特色を出したシェアハウスも多く存在します。

同業と差別化を図るためには、このような特色をしっかりと持つことが大切です。

そこで、民泊として利用できるという部分を特徴とすることが出来ます。観光客の人と交流が持てることをポイントにするなど、コンセプトを立てることで民泊としても利用できるシェアハウスを特徴に変えることが出来ます。

4.シェアハウスを民泊として活用する場合の注意点

シェアハウスを民泊として活用するために、住宅宿泊事業に参入する場合には、以下の点に注意が必要です。 

 シェアハウスを民泊として活用する場合の注意点

また、自治体によっては独自のルールを設定しているところもあります。詳しくは、住所地を管轄する自治体にお問合せください。

まとめ

シェアハウスは通常の賃貸よりも低い金額で入居することができるという点や、様々な人とコミュニケーションを取ることができるなど若者に人気の賃貸のスタイルとして定着しています。競合が増えるということは、独自のサービスや新たなサービスを始めていかないと空室のリスクが生じてしまいます。シェアハウスの空室を民泊として利用するという方法は新たなビジネスモデルと言えるのではないでしょいうか?注意点等を理解し、きちんと届け出を行ってシェアハウスの空室を上手に活用してください。

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株式会社SoLabo 代表取締役 田原広一
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
平成22年8月、資格の学校TACに入社し、以降5年間、税理士講座財務諸表論講師を務める。
平成24年8月以降 副業で税理士事務所勤務や広告代理事業、保険代理事業、融資支援事業を経験。
平成27年12月、株式会社SoLabo(ソラボ)を設立し、代表取締役に就任。
お客様の融資支援実績は、累計6,000件以上(2023年2月末現在)。
自身も株式会社SoLaboで創業6年目までに3億円以上の融資を受けることに成功。

【書籍】
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