飲食店の開業における保健所の届出を解説 | 開業支援の相談なら「開業支援ガイド」

飲食(飲食店・外食・デリバリー)

飲食店の開業における保健所の届出を解説

飲食店を開業する際、届先のひとつとして「保健所」があります。飲食店を開業する場合は保健所に必ず申請する届出があるため、飲食店を開業予定の人はその内容を確認しておく必要があります。

当記事では、飲食店の開業における保健所の届出を解説します。記入項目や提出期限など、提出前に必要となる情報も解説しているため、飲食店を開業予定の人は参考にしてみてください。

保健所に提出する届出は営業許可申請書

飲食店を開業する際、保健所に提出する届出は「営業許可申請書」です。飲食店を開業する場合は必ず申請する届出となるため、飲食店を開業予定の人は営業許可申請書の概要を押さえておきましょう。

【営業許可申請書の概要】

項目 概要
記入項目 申請者・届出者情報、営業施設情報、営業許可業種など
提出期限 自治体ごとに異なる
提出方法 持参、オンライン
添付書類 <個人の場合>
・営業設備の大要・配置図
・食品衛生責任者の資格を証明するもの(食品衛生責任者手帳など)
・水質検査成績書(貯水槽の水、井戸水を使用する場合)
<法人の場合>
・登記事項証明書

営業許可申請書に記入するのは「申請者・届出者情報」「営業施設情報」「営業許可業種」などの項目です。添付するのは「施設の構造及び設備を示す図面」「食品衛生責任者の資格証明」「水質検査成績書」などの書類です。

営業許可申請書の提出期限は自治体ごとに異なります。「施設完成予定日の10日くらい前」「営業開始予定日の2週間くらい前」など、自治体ごとに提出期限が違うため、提出期限が知りたい人は開業予定地を管轄する保健所に確認する必要があります。

なお、営業許可のフォーマットは、開業予定地を管轄する自治体の公式サイトからダウンロードできる場合があります。業種ごとの申請手数料も記載されているため、まずは開業予定地を管轄する自治体の公式サイトを確認してみましょう。

営業許可申請はオンライン上からも申請できる

営業許可申請はオンライン申請に対応しているため、オンライン上からも申請できます。営業許可申請をオンライン上から申請したい人は、まずはオンライン申請するときの概要を確認してみましょう。

営業許可申請をオンライン上から申請する場合、厚生労働省の「食品衛生申請等システム」からオンライン申請することになります。アカウントを作成し、ログインIDとパスワードを入力すれば、オンライン上から営業許可申請を対応することが可能です。

また、食品衛生申請等システムにログインするときは、デジタル庁が提供するサービスのGビズIDを利用することも可能です。GビズIDを利用せずとも食品衛生申請等システムにログインできますが、その場合はアカウントを作成することになります。

なお、営業許可申請をオンライン上から申請するには、申請手数料の支払いを済ませておく必要があります。営業許可申請をオンライン上から申請したい人は、開業予定を管轄する保健所に出向き、申請手数料の支払いを済ませておきましょう。

営業許可を取得する場合は所定の要件を満たしている必要がある

営業許可を取得するには、所定の要件を満たしている必要があります。所定の要件を満たしていなければ、保健所に営業許可を申請しても受理されず、飲食店を開業することはできないため、飲食店の開業準備を進めている人は事前情報として押さえておきましょう。

【営業許可を取得するための要件】

  • 食品衛生責任者をおく
  • 施設基準を満たす

営業許可を取得するための要件のひとつは、「食品衛生責任者をおくこと」です。食品衛生法により、店舗に1名以上の食品衛生責任者をおくことが義務付けられ、2店舗以上を出店する場合はそれぞれの店舗に1名以上の食品衛生責任者が必要です。

営業許可を取得するためのもうひとつの要件は、「施設基準を満たすこと」です。食品衛生法により、「営業施設の構造」や「食品取扱設備」に加え、「給水及び汚水処理」などの施設基準が設けられ、「特定基準」として業種ごとにも基準が設けられています。

所定の要件を満たしていなければ、保健所に営業許可を申請しても受理されません。飲食店を開業予定の人は、まずは開業予定地を管轄する保健所の公式サイトから営業許可の要件を確認し、不明点がある場合は保健所の担当者に相談することを検討してみましょう。

なお、営業許可の取得方法が知りたい人は「飲食店の開業における営業許可の取得方法を解説」を参考にしてみてください。

まとめ

飲食店を開業する際、保健所に提出する届出は「営業許可申請書」です。飲食店を開業する場合は必ず申請する届出となるため、飲食店を開業予定の人は営業許可申請書の概要を押さえておきましょう。

また、営業許可を取得するには、所定の要件を満たしている必要があります。所定の要件を満たしていなければ、保健所に営業許可を申請しても受理されず、飲食店を開業することはできません。

飲食店を開業予定の人は、まずは開業予定地を管轄する保健所の公式サイトから営業許可の要件を確認し、不明点がある場合は保健所の担当者に相談することを検討してみてください。

関連記事

飲食(飲食店・外食・デリバリー)

パン屋の開業における備品の揃え方を解説

この記事の監修者

田原 広一(たはら こういち)

株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者

田原 広一(たはら こういち)

平成22年8月、資格の学校TACに入社し、以降5年間、税理士講座財務諸表論講師を務める。
平成24年8月以降 副業で税理士事務所勤務や広告代理事業、保険代理事業、融資支援事業を経験。
平成27年12月、株式会社SoLabo(ソラボ)を設立し、代表取締役に就任。
お客様の融資支援実績は、累計6,000件以上(2023年2月末現在)。
自身も株式会社SoLaboで創業6年目までに3億円以上の融資を受けることに成功。

【書籍】
2021年10月発売 『独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方38の秘訣』(幻冬舎)

この記事をシェアする

開業に関するお悩みサポートします!

  • 資金調達と財務計画を立てることが難しい
  • どうやって効果的に顧客を獲得するかが分からない
  • 法的な手続きや規制が必要であり、それらに対するリテラシーがない
  • 開業に必要な特定のスキルや知識が不足していると感じる

開業支援ガイドを運営する株式会社SoLabo(ソラボ)は、
事業用融資の資金調達をはじめ、創業者支援をメインとする会社です。
私たちが確かなサポートと専門知識で、あなたの開業をサポートいたします。

開業に関するご相談はこちら

無料相談

無料相談

無料相談