太陽光発電で起業した事業主はどうやってビジネスを拡大すればいいのか

太陽光発電で起業した事業主はどうやってビジネスを拡大すればいいのか 起業後の資金調達 – 太陽光発電
太陽光発電

多くの日本人が太陽光発電事業に従事しましたが、中には思うように事業が伸びず「こんなはずじゃなかった、、」と肩を落とす人も多いようです。

太陽光発電事業の勝ち組と負け組の差はどこにあるのでしょうか。

2012年7月からFIT(再生可能エネルギーの固定買取制度)がスタートしてから6年が経とうとしています。今回の記事では、太陽光発電で起業した何名かの事業主にスポットを当てて勝ち組のヒントを探しあてたいと思います。

 1.【勝ち組】になった人はどんなビジネスをしているか

太陽光事業は素人でも手を出しやすい分野と飛びつく人の多いビジネスです。特に最近では自分の親から相続した土地があり、そこに太陽光発電設備を設置したいと考える事業主が多いようです。しかし、太陽光事業に手を出し失敗する人もいるのは事実。ここでは成功者の工夫をみていきましょう。

 ①事業パートナーとの連携で成功!H氏の事業

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そんな中、京都で太陽光事業を手掛ける株式会社を設立したH氏は太陽光でのアジアと日本の架け橋というキーワードで成功を収めています。元々は日本の先進的な技術をアジアに提供するという技術貿易の会社でした。しかし、事業パートナーとの連携により未知の分野であった太陽光発電でも成功を収めています。

 H氏の会社では日本各地に設置した太陽光発電設備を各電力会社に販売していますが、設置に必要な機器の一部は中国から取り寄せています。国内で調達するよりも価格を抑えられることから、初期投資を早い段階で改修できるというメリットがありました。他には、太陽光に精通したシステムインテグレータ(SI)と連携し、発電量の最大化や保守を依頼することにより安定した発電を確保しています。

 元々得意であったアジアとの技術貿易から設備機器の一部を中国から取り寄せるということ、そして専門家にコンサルタントを依頼することにより未知の分野ながら成功を収めています。

 ②一級建築士としての経験を活用!T氏の事業

東京都のある不動産建築業を手掛ける会社は不動産建築が本業。新事業として太陽光発電に参入したのは過去に一級建築士としてリフォーム会社を立ち上げた経歴の持ち主であるT氏が代表となったためです。

 そのT氏のアイデアは太陽光発電の分譲事業。大型の土地を購入して更地にしたあと、何百もの太陽光パネルを設置し一区画ごとに分譲販売するというものです。建築士としての知識、リフォーム会社としての連携などを強みにしたこの事業は新しい太陽光発電事業の新しい一つの形として進化しました。

 ③太陽光架台金具で成功!売り上げを伸ばし続けるH氏

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元々は金物店をしていたこの会社。2012年の制度改正により太陽発電に着目したH氏は工場を増設し、太陽光パネルを屋根に取り付けるための金具を発売しました。今までは屋根に穴を開けてパネルを設置していましたが、新手法を採用したこの光架台金具では従来必要であったラックを省くことができ経済的だと好評を博しました。

 元々の得意分野である金物を太陽光発電という新ジャンルに柔軟に活かす。この取り組みが功を奏し、1年後には工場をもう一つ増設するまでに成長しました。

 2.【負け組】になった人はどんなビジネスをしているか

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①価格引き下げ!買取価格頼みだったAさん

多くの人が太陽光発電事業に魅力を感じるのは、国が電力を固定価格で買い取ってくれるから。また、国が買い取りを保証しているという背景から太陽光発電関連の事業をする場合金融機関の融資がおりやすいというメリットがあります。

 2012年当初は税込み40円/kwhという買取価格でしたが、2018年、ついに再生可能エネルギーの買取価格が以下のように引き下げられます。

 ・10kW以上以上2kW未満の小・中規模の電力価格

今まで

2018年度

調達期間

運転開始期限

21円/kwh

18円/kwh

20年

3年間

 買取価格の下落を予想していなかったAさんは、2012年から10年かけて初期投資費用170万円(5.0kw)を含む経費を回収しようと考えていました。しかし、スタートから6年後で買い取り価格の下落。初期投資費用を回収できず、事業も思うように進まず結果的に負け組となりそうな予感です。

 ②太陽光の認定がFIT改正により失効のBさん

ご存じの通り、太陽光発電の電力売買をするためには経済産業省から事前に設備の認定を受ける必要があります。認定済のうち約2/3は未稼働という実態を受け、今後は設備認定だけではなく電力会社による設備系統の接続契約が終結されていないと認められなくなります。

 早い段階で設備認定を受けたBさんですが、思った以上に安定した電力を発電するために資金が必要と痛感。システムインテグレータへのコンサル依頼をする資金もないため、太陽光設備を放置しています。しかし、設備認定当初は40円/kwhという高価格での買取価格が決まりましたが、失効後はその半額である21円~18円になりそうです。

 太陽光発電に関わる設備資金を読み間違ったことによる失敗だと、Bさんは肩を落としています。

 3.自分の得意分野を見極めよう

太陽光事業には幅があり、太陽光からの電力を電力会社に販売する事業以外にも関連機器の販売、太陽光パネルの注文~設置まで行う事業を様々な種類があります。

 今から勝ち組に転じたいのであれば、本業の得意分野を活かした太陽光発電関連事業を起こすというのも一つの案です。日本ではまだまだ熟しきれていない再生可能エネルギー事業ですので、ドイツなどの再生可能エネルギー先進国の事業を参考にして計画を立てるのもよいでしょう。太陽光発電事業で資金調達をお考えであれば日本政策金融公庫をお勧めします。創業計画書の作成が必須ですが、環境・エネルギー対策資金というエネルギー事業関連の融資があります。

環境・エネルギー対策資金|日本政策金融公庫

 まとめ

初期は助成金や補助金でかなり優遇されていた太陽光発電事業。しかし、この事業を支えるのが個人の支払う再エネ促進賦課金であることから反発や批判の的となっています。今後もこの事業を行うのであれば、先をみて予測する力や専門家への相談が不可欠です。

株式会社SoLabo 代表取締役 田原広一
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
【プロフィール】
平成22年04月 資格の学校TAC入社、財務諸表論講座講師を5年間務める
平成24年04月 税理士事務所で勤務
平成24年08月 個人で融資サポート業務をスタート
平成27年12月 株式会社SoLabo設立
現在までの融資実績は1600件以上

【書籍】
『独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方35の秘訣』(幻冬舎)

【運営サイト】
資金調達ノート » https://start-note.com/
創業融資ガイド » https://jfc-guide.com/
inQup     » https://inqup.com/

【 動画で確認! 】株式会社SoLabo代表 田原がチバテレビに出演しました。