今、病院は開業しても失敗する?!何が理由で失敗するのか

今、病院は開業しても失敗する?!何が理由で失敗するのか 起業後の資金調達 – 接骨院・介護・福祉・医療
病院は開業しても失敗する?失敗する原因はなんなのでしょうか。

開業医が稼ぎまくっていた時代はもう終わり、今はしっかりした準備をしないと失敗するリスクがあると言われています。

今回の記事では、開業医たちの「ネット上にあげられた失敗談」をまとめ、今後のための有効な打開策を考えていきます。

1.【理由1】開業場所の問題で失敗したケース

①「立地条件を安易に決定してしまった」

クリニックを始めるにあたり、開業地の選定は「徹底したマーケティング」の元で行われるべきです。しかし、リサーチ不足でとにかく患者が来ないため、やむなく廃業に追いやられるケースが多く見受けられます。では、どのようなリサーチをすればいいのでしょうか。以下の一例をご覧ください。

 【開業前に調べるべきマーケティング事項の一例】

  • 開業地周辺にどのような競合があるのか
  • 競合の利点はどのような点にあるのか
  • 競合に通う患者さんはどの年齢層なのか
  • 競合に通う患者さんの生活スタイルはどうなのか
  • 患者候補の生活動線上に、開業予定の医院はあるのか
  • 近隣に人を呼べる飲食店や美容室などの店舗は複数ある

 上記のポイントは①競合と①患者候補となる人々の生活動線です。①の競合については調べる方が多いのですが、患者候補となる人々がどのような生活をしているかまではなかなか調べることが難しいのが現状です。

 開業予定地に知り合いの医師などから、「どんな人が住むエリアなのか?」「人々が通うスーパーはどこなのか?」など具体的な情報を教えてもらえれば参考となるでしょう。

 ②「子供の多い地域を狙ったが、内科だらけで競合とぶつかった」

開業医の専門は内科系が6~7割で、次に整形外科と精神科が多いそうです。個人開業医が総合業院のような施設や機器を揃えるのは、物理的に難しいからでしょう。

 内科と小児科のクリニックを開くため、自宅近くで学校や幼稚園などが多いエリアを狙ったものの、そのエリアは既に既存クリニックで飽和状態。新規参入したものの、切り込めずに敗退してしまったという失敗談も見受けられます。特に小児科は一度常連になれば、兄弟・姉妹も同じクリニックで、その子供が大きくなっても同じクリニックに通う可能性が高くなります。

 2.【理由2】経営スキルがなく失敗したケース

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①「医療経験は豊富にあるが、経営は初めてだった」

勤務医時代に給料をもらっていた時分とは逆で、開業医であるあなたは診療だけしていてはいい身分ではありません。病院の経営は公的な側面のイメージが強いですが、れっきとした商売です。

 資金はいくらあり、毎月の経費はどのくらいで、所得はどれぐらいになるのか。そのような基本的な経営スキルが欠如していたため、医療経験は豊富にも関わらず、廃業してしまうケースもあるようです。

 ②「患者さん=お客様という視点が欠如していた」

総合病院での勤務経験が長い方が特に該当するのですが、医師の数が多い病院では医師の持つ影響力は経営という視点では分散されます。しかし、あなた個人が病院を開業する場合、あなたの人柄や患者さんへの接し方の良し悪しで病院の評判は決定します。

 筆者の場合もそうですが、患者の心理としては、いくら家から近くても感じの悪い対応をされたクリニックには二度と行きたくなくなります。多少遠くても、感じのよい先生のいる病院へ通うものです。

 3.【理由3】医学知識と研修の不足

①「研修をもっと受けるべきだった」

病院を開業すると、勤務医時代よりも時間がなくなると考える開業医は多いようです。勤務医時代に気軽に質問をできた上司がいない。研修の話も昔より少なくなった、などなど。充分に経験を積んできたつもりだが、実際に一人で現場に立てばたつほど、もっと研修を受ければよかったと後悔するようです。現場で新しい知識を得る時間のないことは、まじめな医師のストレスとなっています。

 ②「もっと勉強しておけばよかった」

上記の研修と似ていますが、開業医は経営も同時にしなくてはいけないため、勉強時間が限られると投稿されている口コミも見受けられます。診療だけではなく、病院のお金のこと、スタッフを育てることも同時に行わなければいけません。うまく時間をつくり、効率的に勉強する医師は成功しています。

 4.【理由4】人間関係のトラブルが多かった

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①「辞めるスタッフが多い」

あなたが開業した病院のトップはあなたです。病院のスタッフ育成もあなたが行うことになりますが、人材育成は病院経営のとって非常に重要です。

 風通しのよい雰囲気を作られているか、スタッフの満足度や向上心はどうか、などを常に意識していく必要があります。

 ②「管理することのストレスがあった」

人を管理するのに向いている人もいますが、どうしても雇用されるのに向いている方もいらっしゃいます。個人でのクリニック開業では、最低でも受付や看護師などを雇わなくてはいけません。

 しかし、彼らとのミュニケーションを上手に図れず、医師側に大きなストレスがかかってしまったケースも多いようです。

 5.【理由5】金銭面の理由で失敗したケース

①「最初に多く借入しすぎた」

「病院の開業っていったら、新築一軒家だよね」と最初に億単位の多額の融資を受けて意気揚々と開業した方が、その後、資金繰りに困窮し廃業を余儀なくされてしまったケースが投稿されています。

 自分の理想の病院を開くのが独立開業の醍醐味ですが、自身の資金力や病院での収益力とのバランスから借入をするべきです。借入をする場合は、日本政策金融公庫という公的融資が低金利なのでオススメです。当サイトのような認定支援機関を経由すれば、根拠なく多額の借入(融資)は受けられない仕組みになっていますので、身の丈以上の借入に困窮するリスクは避けられます。

 ②「必要ない機器に多額の自己資金を使ってしまった」

病院の開業では最低でも500万円程度の自己資金を貯めてからスタートする方が大半です。500万円はあくまで最低ラインで、全体の25%程度の方は1億円以上の自己資金からスタートしているという調査も医師専用サイト(参照:Med Peer )の調べで明らかになっています。

 自己資金は多ければ多いほど、開業後に安定した経営をできる可能性が高くなります。しかし、必要ない危機に多額の自己資金を投入するなどもったいない失敗談もネット上では寄せられています。

 6.既に開業した人はこれからどうすればいいのか?

さて、病院を開業するための失敗要因がわかったところで、では、既に開業した病院を今後安定させるにはどうすればいいのでしょうか?まずは、何が理由でうまくいっていないのかを丁寧に自己分析する必要があります。今、あなたの病院には何が足りないから成功していないのでしょうか?それらを自分または専門家と一緒に分析し、事業計画を立てるのです。

 あなたに経営ノウハウがないのであれば、それらは勉強し、知人・友人に相談することで少しずつ前進する場合もあります。人間関係のトラブルであれば、それあらが得意な業者に外注するという方法もあります。また、不動産契約で違約金などがないのであれば、移転して心機一転やり直すという方法もあります。

 まとめ

 バブル期と異なり、病院を開業すれば誰でも高額に稼げる時代ではなくなりました。立地マーケテインング・経営スキル・人材管理・資金繰りまであなたがコントロールする必要があります。

しかしその、分成功した際のやりがいや充実感は何ものにも代えがたいものとなるでしょう。

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株式会社SoLabo 代表取締役 田原広一
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
資格の学校TACで財務諸表論の講師を5年行う。税理士事務所勤務を経て、平成23年より個人で融資サポート業務をスタート。
平成27年12月、株式会社SoLabo立ち上げ。
融資支援業務に力を注ぎ、現在では400件以上の融資支援を行っている。