歯科医も資金繰りが大変??
歯医者として独立し、開業した場合、その年収はどれくらいになるのでしょうか。今回は、歯医者の年収について、その中身まで詳しく説明していこうと思います。
1.開業した歯医者の年収
開業した歯医者の年収はいくらくらいなのでしょうか。
「歯科白書」という歯科医師会が発行する本によれば、月収で103万円がボリュームゾーンのようで、年収にすれば1200万円ほどです。
しかし、場所によって差があり、地方などで歯医者が余っている地域では年収500万円以下の場合もあるようです。
また、たとえ年収1200万円だったとしても、開業した歯医者の場合は開業資金としてだいたい4000万~5000万円かかります。
そして、その上に自宅を購入したり、車を購入したりする場合には開業資金を含めて1億円以上の借金をすることになる傾向があります。
そのため、年収1200万円といってもそれほど楽なわけではありません。
例えば、5000万円の謝金を10年で返そうと思うと、年間の返済額は500万円です。
2.歯医者の年収低下の原因
(1)歯医者の数の増加
日本歯科医師会によると、現在、歯医者の数は全国で10万人以上います。
これは1970年の約3倍、1980年の約2倍の数です。
その間に日本の人口は約1.2倍に増えたのみですので、これは明らかに供給過剰だと言えます。
そして、その数は2030年には13万5000人を超えると言われています。
歯科医院の数も、2010年では7万件、2030年では8万件を超えると言われています。
ちなみに、コンビニの数は2010年では4万3000件ほどですので、どれだけ歯医者の数が多いかが分かると思います。
(2)人口の減少
日本が抱える問題として、少子高齢化があります。
国内の人口が1億3000万人ほどの2010年のピークを過ぎてから、次第に減少し、現在では1億1500万人ほどになっております。
そのため、歯医者の患者となる人口も必然的に減少することになります。
人口の減少は今度も継続するとみられており、歯医者にとっては非常に厳しい未来が待っていると言えます。
3.歯医者で成功するには
上記のように、歯医者は競争の激化から非常に厳しい環境にあるといえます。
しかし、このような環境であっても、じっかりと対策をすることで生き残ることができます。
それは、歯医者としてのスキルアップを続けるのと同時に、顧客を得るための戦略を考えることです。
現代は情報社会です。歯医者を取り巻く環境の変化を見ながら、その地域の客層に合った戦略をとるのか、幅広い客層をターゲットにした戦略をとるのかを考える必要があります。
歯医者だけではなく、経営者としての視点も重要になってきます。
自分のターゲットとする客層の需要を把握するために、しっかりとマーケティングを行い、客層の需要に合った歯医者となることを目指していきましょう。
また、歯医者としての知名度アップも患者を獲得るには重要です。特に、開業したての頃は誰もその歯医者のことを知らないため、なかなか人が集まりません。
そのため、開業すればまずは広告やインターネット、SNSを使って自身の知名度を向上されることに力をいれましょう。
まとめ
従来では歯医者は年収が高い仕事の1つというイメージがあり、裕福な暮らしをしているものと思われてきました。
たしかに歯医者の年収は1500万円ほどであり、高給の部類に入るといえます。
しかし、歯医者として開業するためには多額の資金が必要で、その返済のためにその後の暮らしはそれほど裕福にするわけにはいけません。
また、少子高齢化の中でコンビニの数よりも多い歯医者を取りまく環境は非常に厳しいといえ、その傾向は今後も続くと見られています。
その中で生き残るには経営者的なマーケティング戦略が必須です。
これから歯医者として開業することを考えている方は、上記の内容を元に、どのように厳しい歯医者業界を生き残っていくのかをシミュレーションしてから、開業することをおすすめします。
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平成24年8月以降 副業で税理士事務所勤務や広告代理事業、保険代理事業、融資支援事業を経験。
平成27年12月、株式会社SoLabo(ソラボ)を設立し、代表取締役に就任。
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