日本政策金融公庫の融資を受けて資金調達!
1期目の決算が終了した企業が、日本政策金融公庫の融資を受けて事業資金の調達をする場合、【企業概要書】の作成が必要です。 近年、私たちの生活において様々なIT化が進んでいることで、IT業界の企業数も増加しています。 もちろん創業時に資金調達をすることは大切ですが、競合が多い業界において、開業後にも充分な事業資金を確保することが経営を続けていくためにとても大切です。 今回は、アプリ開発事業をしている企業が融資を申し込んだ場合を参考にして、企業概要書の作成方法についてご紹介しています。
1.企業概要書をダウンロードしよう
まずは、企業概要書をダウンロードしましょう。
企業概要書の書式は日本政策金融公庫のHPでダウンロードすることができます。
Excel形式でダウンロードすることができ、そのまま入力することができます。
日本政策金融公庫:各書式ダウンロード
2.アプリ開発業の企業概要書!3つの記入ポイントとは
①【1.企業の沿革・経営者の略歴】
企業概要書は、1期目の決算を終了した企業が融資を受ける際に提出する書類です。
経営者個人のこれまでの経歴はもちろん、経営している会社の沿革についての記載も必要です。
開業前まで、どのような会社でどのような役職としての経験があるのか、開業したのはいつなのか、どれくらい経営しているのか、などを記載しましょう。
これまでの経歴や、経営者としての経験について知るための項目です。
見やすく簡潔に記載します。
②【5.取扱商品・サービス】
経営している会社が販売する商品や提供するサービスについて記入します。
この項目には5つの記入欄があるのでそれぞれのポイントを確認していきましょう。
◆取扱商品・サービスの内容
実施している事業で取扱う商品や提供するサービスの内容について記入します。
アプリ制作の会社を経営している場合、作成したアプリの販売が中心になるでしょう。
提供しているサービスや商品が売上のうちどれくらいシェアがあるのかも、大まかに計算しておきます。
◆セールスポイント
アプリ開発業では何を売りにしていますか?
・会計専門のアプリ開発が得意
・契約している企業と相談して、要望に沿ったオリジナルアプリの開発を実施している
などがあるでしょう。
◆販売ターゲット・販売戦略
経営している会社がターゲットとしている層や、販売戦略について記入します。
どのような層をターゲットとし、その理由なども一緒に記載できると尚よいでしょう。
◆競合・市場など企業を取り巻く状況
今後の見通しや競合他社について記入します。
すでに契約している企業がどれくらいあるのか、新規の契約がどれくらいとれそうなのか、競合他社にはどのような企業があるのかなどを記入しましょう。
◆悩みや苦労している点、欲しいアドバイス等
アプリ開発業として経営している中で、苦労している点や欲しいアドバイスについて記入します。
これまでは営業から制作まで1人でやってきたが、営業担当としての従業員を雇用したいが、いつ雇用するべきか迷っている、開発のための費用が高く資金繰りに困っている、などという悩みを記入しましょう。
それぞれの項目について丁寧かつ簡潔に記載するようにします。
記入欄が少し小さいので沢山の内容を入れることはできません。
記入する前に項目ごとに伝えたい内容を書き出して、枠内に収まるようにまとめておきましょう。
③【6.取引先・取引関係等】
すでに利用している仕入先や販売先について記入します。
アプリ開発事業の場合、一般個人を販売先とする場合もありますが、企業と契約して社内システムアプリの開発をする場合もあります。
また、アプリのデザインなどを外注する場合は外注先の記入もしておきましょう。
3.企業概要書は会社の名刺代わり!その他の準備も忘れずに
企業概要書は、1期目の決算が終了した企業が日本政策金融公庫へ融資を申し込む場合に提出が必要な書類です。
実施しているアプリ開発事業の内容やセールスポイント、取引先などについて簡潔に記入しましょう。
しかし、日本政策金融公庫の融資を申し込む場合には、企業概要書だけでなく様々な項目から審査が実施されます。
企業概要書をしっかりと作成していても、自己資金が充分になかったり、金融情報にキズがついていたり、という場合に融資を受けることは非常に難しいでしょう。
◆融資を成句させるために
開業後、1期目の決算を終了した企業が日本政策金融公庫からの融資を受ける場合、【企業概要書】の作成が必要ですが、企業概要書だけでは融資の可否を決めることができません。
自己資金を計画的に貯め、融資に必要な他の書類も漏れが無いように準備しておきましょう。
また、融資を受ける際には申し込み者の金融情報もチェックされます。
これまで金融事故がる場合や、税金の未納がある場合には融資を受けることが難しくなってしまいます。
CICやJICCのサイトを利用することで自身の信用情報を確認することができるので、融資を申し込む際には事前にご自身の信用除法を開示して確認しておきましょう。
その他に、新しい機材の導入などにお金が必要な場合は見積書を準備しておきましょう。
【 信用情報が確認できるサイト 】
◆認定支援機関に相談すると融資が受けやすい?
日本政策金融公庫の融資を申し込む際に認定新機関を通すことで、中小企業経営力強化資金を利用することができます。
中小企業経営力強化資金は、無担保無保証・低金利での資金調達が可能な融資制度です。
また、認定支援機関に相談すると、融資審査に必要な書類の作成サポートや、経営に関するアドバイスなども実施してくれるので、経営の強い味方になってくれるでしょう。
まとめ
今回は、1期目の決算が終了している美容室が日本政策金融公庫からの融資を受ける際に提出が必要な【企業概要書】の作成ポイントについてご紹介しました。
企業概要書は、日本政策金融公庫のHPでダウンロードすることができます。
記入欄にかぎりがあるので、作成の際は要点をまとめて、日本政策金融公庫の担当者に伝わるように簡潔に内容をまとめておくようにしましょう。
また、 お近くの認定支援機関に融資について相談してみることをオススメします。

平成22年04月 資格の学校TAC入社、財務諸表論講座講師を5年間務める
平成24年04月 税理士事務所で勤務
平成24年08月 個人で融資サポート業務をスタート
平成27年12月 株式会社SoLabo設立
現在までの融資実績は1600件以上
【書籍】
『独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方35の秘訣』(幻冬舎)
【運営サイト】
資金調達ノート » https://start-note.com/
創業融資ガイド » https://jfc-guide.com/
inQup » https://inqup.com/
【 動画で確認! 】株式会社SoLabo代表 田原がチバテレビに出演しました。