客単価と回転率を上げる方法は?
ラーメン屋を経営しているオーナーの中には、なかなか売上が上がらないと悩んでいる人もいますよね。
当記事では、ラーメン屋を経営する上で、回転率を上げるためにどんな工夫をしたらよいのかを解説します。客単価を上げるためのポイントも紹介するので、参考にしてみてください。
これからラーメン屋の開業をしたいと考えている人は、「夢のラーメン屋開業!必要資金はいくらぐらい?手続きは?」を参考にしてみてください。
飲食店の売り上げの基本は客単価と回転率
飲食店の売り上げの基本は、客単価と回転率です。
客単価は、1人のお客さんから得られる注文の平均金額です。ラーメン屋さんであれば、1人1商品ということも考えられるので、800円から1,000円前後になる場合があります。
回転率は簡単に説明すると、客席の席数が営業時間内で何回埋まるかということです。客数を想定するには、回転率から考えると考えやすいです。
たとえば、営業時間が11時~14時と17時~22時と仮定しましょう。席数はカウンター10席です。
昼の営業では12時~13時がメインのピークタイムで、この時間は満席になるとします。お客様の滞在時間が30分とすると、ピークタイムの回転数は2回転です。前後の時間は1回転としておくと、11時から14時までの回転数は4回転です。
夕方はラーメンなので、ちょっと遅めのピークを想定し、20時~22時までで2回転、その前が0.5回転とすると、17時から22時までの回転数は3.5回転です。
つまり、1日の客数は 10席×7.5回転=75人 となります。
回転数から客数を算出することが出来れば、あとは客単価をかけると1日の売上予測を立てることが出来ます。
75人×800円=60,000円 となります。
このように、客単価と回転数から、おおよその売上を想定することが出来ます。
そして、この客単価と回転数から売上をあげるための方法を考えることが出来ます。つまり、客単価を上げることが出来れば売上は上がり、回転率を上げることが出来れば売上が上がるということになります。
ラーメン屋で客単価を上げるための方法は?
ラーメン屋さんの客単価の平均は800円~1,000円前後です。ラーメンの原価率は30%~35%が平均となりますので、平均金額も妥当なラインですね。
客単価を上げるためには、プラスαが必要ということになります。色々追加したら結果的に1,500円くらいになった!という方法が理想です。
(1)客単価を上げるプラスα「トッピング」
ラーメン店では、トッピングとして追加料金を貰うという方法が客単価を上げやすい方法のひとつです。
通常のメニューで使用しているトッピングを追加できるようにしておくことで、プラス料金を得ることが出来ます。
もともとラーメンに入っているメニューでも、好きなお客様は追加して頼むということもあるわけです。50円~100円程度の金額でプラスできるようにしておくと、800円のラーメンが850円、900円と単価アップに繋がることになります。
また、あらかじめトッピングセットを用意しておくという方法もあります。単品売りしているトッピングをセットにして少し安い金額に設定しておきます。
お得感を演出することができるので、トッピングのセットを注文するお客さんが期待できるため、単品よりも単価を上げることにつながります。
(2)ラーメンと一緒に楽しめる単品メニュー
ラーメンだけでは物足りないというお客さんのために、準備しておきたいメニューはご飯です。
オペレーションを考えると、比較的簡単に準備できて、ある程度の単価がとれるチャーシューご飯であれば、ラーメン屋さんならではのミニご飯になる場合があります。
ご飯類なども100円~200円程度の価格で提供すれば、結果的に800円のラーメンと100円のご飯で900円となれば、客単価アップに繋がっていることになります。
また、替え玉や大盛りなど、麺を増やすという方法も客単価を上げることができるメニューになります。
ポイント
客単価を上げることだけを考えると、メニュー数が増えて結果的に人件費や減価に影響することがあります。追加するメニューはできるだけ、オペレーションに負荷がかからず、新しい食材を必要としないもので、お客さんに喜んでもらえるものにしましょう。
また、なんでもかんでも追加料金にしてしまうと、顧客満足度が下がる可能性もあります。
卓上にセットする調味料に関して、お客様のニーズに合うもので、自由に入れ放題できるものをおいておくということも重要です。(ゴマ、紅ショウガ、おろしにんにくなど)
回転率を上げるにはオペレーションの効率化が重要!
客席の回転数を上げたいからといって、お客さんを急かす訳にはいきません。
回転数を上げるには、提供スピードを上げるためのオペレーションの効率化が重要です。とくに、ピークタイムはどれだけ早くお客さんにラーメンを出せるかが勝負となります。
導線の確認を行うことで、無駄な動きを少なくすることが出来ます。また、仕込みを万全にしておくことも大切です。
時間帯に合わせた戦略で繁盛店を目指す!
時間帯に合わせた戦略はラーメン店だけではなく、飲食店全体に言えることだと思います。
飲食店にはアイドルタイムというものが存在して、ピークタイム以外の時間帯のことです。
アイドルタイムには、その後のピークの準備をするなどやらなければならないことがあるため、アイドルタイムがあることがダメという訳ではありません。
しかし、外から見えやすい店舗の場合、お客さんがあまり入っていないお店は入りづらいお店という印象を与えてしまう可能性があります。
そのため、ピークが落ち着く時間を狙って販促を打つことで、どの時間帯でもお客さんが入っているお店と見せることが出来ます。
まとめ
今回は、ラーメン店の客単価、回転率を上げるための方法について紹介しました。
ラーメン店だけではなく、飲食店が売上を上げるためには、客数を増やすことが大切です。しかし、客数を増やすという方法は簡単ではありません。
そのため、客単価を上げるための方法を活用することで、少しずつ売上アップにつなげることができる場合があります。
また、回転率を求めてオペレーションを効率化することにより、早くラーメンが出てくるため、お客さんの満足度が高まる傾向があります。
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平成24年8月以降 副業で税理士事務所勤務や広告代理事業、保険代理事業、融資支援事業を経験。
平成27年12月、株式会社SoLabo(ソラボ)を設立し、代表取締役に就任。
お客様の融資支援実績は、累計4,500件以上(2021年7月末現在)。
自身も株式会社SoLaboで創業6年目までに3億円以上の融資を受けることに成功。
【書籍】
2021年10月発売 『独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方38の秘訣』(幻冬舎)
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