飲食店をデリバリー開業に切り替える方法 手数料・必要資金・デリバリー事業の注意点

飲食店をデリバリー開業に切り替える方法 手数料・必要資金・デリバリー事業の注意点 起業後の資金調達 – 飲食(飲食店・外食・デリバリー)
デリバリー 開業

最近、飲食店のフードデリバリーをよく見かけるようになりました。

Uber Eats(ウーバーイーツ)、出前館、楽天デリバリー、LINEデリマなどの大手デリバリーサービスが登場し、外食をせずにデリバリーをして自宅で食事をする方が徐々に増えています。

既に飲食店を営んでおり、これから新たにデリバリーの導入を検討している事業主の方もいらっしゃることでしょう。デリバリー開業は店舗開業と比較すると手続きは比較的簡易で、資金も多くはかかりません。
今回の記事では、デリバリー開業に興味のある飲食店の方に向け、デリバリーサービスの導入方法、必要資金、手続き、デリバリー開業の注意点を解説します。

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飲食デリバリーサイトの初期費用と手数料

日本国内の主要な飲食デリバリーサイトの登録料と手数料は以下になります。

サービス名 初期費用 手数料
Uber Eats 5万円 サービス代行:12%
配達代行:23%
出前館 2万円 サービス代行:10%
配達代行:23%
楽天デリバリー 5千円 サービス代行:10%
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サービス代行手数料とは、売上から差し引かれる手数料です。配達代行はサービス元の配達員にデリバリーを委託すると発生しますので、自前で配達できるならサービス代行手数料のみで利用可能です。

初期費用よりも、毎回の注文ごとに継続的にかかる手数料が売上にも影響するため、比較検討する上で重要な要素になります。

とはいえ、Uber Eatsは首都圏で、出前館は全国で利用者数が多いので、デリバリーサイトの登録による集客効果は大きいです。

また、一見すると配達手数料が特に高額なため、配送は自分でした方がお得に見えますが、配達員の採用と給与にかかるコストや配達バイクなどの準備一式にかかる費用を抑えられているとも考えられます。

そのため、デリバリーサービスを自社で開拓するよりは、ひとまず大手のサービスを活用して、デリバリーで売上が出せそうかチャレンジしてみるのが良いでしょう。

デリバリーメニューは店舗価格より引き上げて手数料を補う

各種手数料が35%前後と高額なため、デリバリーメニューは店舗価格よりも引き上げて提供し、手数料を補うのが一般的です。

とはいえ、料金をそのまま35%値上げすると、他社との価格競争に負けてしまう可能性があり得ます。そのため、地域の競合店がどの程度の価格でデリバリーメニューを設定しているのか確認し、採算の取れるラインまで値上げをするのが良いでしょう。

実際、デリバリーなら接客による時間的なコストを抑えられるため、35%丸々値上げしなくても採算は取れます。時間が浮いた分で集客を工夫し、注文数を増やしていきましょう。

デリバリーサービスは可能なら複数登録する

初期費用が賄えるなら、デリバリーサービスは複数登録したほうが良いでしょう。複数サイト登録したほうが集客チャンスが多くなるので、全体的な売り上げアップに繋がるからです。

とくに首都圏ならば、Uber Eatsと出前館の両方を登録しておけば、多くの集客を見込めます。

もちろん、最初は1つのサイトのみ登録してデリバリーのシステムを理解し、慣れたところで登録サイトを増やすのも良いでしょう。

自力でデリバリー事業をはじめる場合の初期費用

既存のデリバリーサイトを利用する際に発生する手数料などのコストをがもったいないという場合、自前でデリバリーサービスを提供できるシステムづくりをする必要があります。

自前でデリバリーサービスを完備するには、以下のような費用が目安として掛かります。

  • デリバリーバイク2台:80万円程度
  • 配達員の人件費:月額25~50万円
  • 宅配のWEBシステムの導入:50万円程度
  • 車両の維持費:月額1.5万円

半年間サービスを維持するとなると、デリバリーを完全自社で開始するには最低でも300万円程度の費用が掛かります。また、デリバリーを始めたことを告知する必要もあるので、初期費用のほかにポスティングなど広告費用も掛かります。

とくに広告が難しい部分であるため、集客はデリバリーサイトを利用し、配達は自社でやるなど、一部手数料を抑えるやり方が賢いかもしれません。デリバリーサイトを利用しつつノウハウを蓄積し、独立して問題なさそうになってから、自社のみに切り替えるのが良いでしょう。

デリバリー開業するための資金調達方法

デリバリーサイトを利用するにも自社でサービスを構築するにも、サイト登録の費用やデリバリー用の梱包材の購入、配達向けの新メニューの開発など合計すれば、最低でも2サイトの登録料で10万円、多い場合は300万円程度の資金が必要になるでしょう

また、現在店舗を持っておらず、完全新規のデリバリー事業で飲食業界に参入する場合は、キッチンや調理器具などの改修や新調が必要になり、さらに多くの開業資金が必要になります。

上記のようなデリバリー開業のための資金を調達するには、日本政策金融公庫からの融資を検討するのがおすすめです。

日本政策金融公庫は中小企業や個人事業主への融資を行う、政府が100%出資する公的金融機関です。事業実績のない人や開業して間もない人でも、融資を受けやすく、審査に通過すれば、金利2%ほど、無担保・無保証人で事業性資金の融資を受けられます。

日本政策金融公庫の融資審査では、①その事業に関する経験②自己資金を貯めてきているかどうか③計画性があるかの3点がポイントになります。

特に、③の計画性については、希望金額が必要な理由や開業後の売上見込みなどを根拠立てて資料(創業計画書など)に反映することが重要です。

日本政策金融公庫から希望金額の融資を受けられるか不安な方は、当社株式会社SoLaboの無料診断をこちらから申し込むことが可能ですので、ぜひご活用ください。

当社は資金調達のサポートをしており、どのように準備すれば良いかなど、ご相談を承ります。相談は無料なので、まずはお気軽にお問い合わせください。

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すでに開業している飲食店がデリバリーを導入する4つの方法

①Uber Eatsのレストランパートナーに登録する

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一番手っ取り早いのは、既にあるデリバリーシステムに乗っかるだけの方法です。まずは有名なUber Eats(ウーバーイーツ)をご紹介しましょう。

 ご存知の方が多いと思いますが、Uber Eats はスマホアプリを使ったレストランと顧客のマッチングサービスです。Uberという世界的に有名なタクシー配車アプリビジネスを手掛けるアメリカのウーバー・テクノロジーが運営しています。日本でのサービスエリアは徐々に増え、現在は以下のようになっています。

  •  東京都23区ほぼ全域
  • 千葉県の市川氏・船橋市の中心部
  • 神奈川県の横浜市・川崎市の中心部
  • 埼玉県さいたま市・戸田市・蕨市の中心部
  • 名古屋市、大阪市、京都市、兵庫県神戸市・芦屋市・西宮市、福岡市の中心部

 Uber Eatsは初回利用で1,000円OFFなどのキャンペーンをよくやっていますので、利用者は結構多いです。一度Uber Eatsを使ってあなたの店のフードのファンになってもらえたら、リピートしてくれる可能性もあります。

 顧客はスマホでダウンロードしたUber Eatsアプリを使ってレストランを決め、メニューを注文します。注文が入ったレストランスタッフはタブレット端末で知らされます。レストランスタッフはタブレット上の「確認ボタン」を押して注文を受け付けし、料理の準備をします。

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 料理ができたら、「ピックアップの準備」というボタンを押すと、配達員にアプリを通じて連絡されます。配達員はUber Eatsの配達員も利用でき、その場合は配達手数料(260円~570円程度)を含んだ売上から手数料を支払います。

 配達員を実際の流れは、以下YouTubeの動画でも確認できます。

 Uber Eats レストランパートナー 〜受注から配達までの流れ〜 | Uber Eats

 どうですか?なんだか、無理なくデリバリーを導入できそうですよね。

 登録方法ですが、以下のリンクの右側にある「Uber Eatsに出店しませんか」というフォームに入力し、一番下の「送信」をクリックすればOKです。

 Uber Eats|デリバリーを通して、お店の「美味しい」お届けします

※上記URLをクリックすると、Uber Eatsの公式ページにリンクします

 残念ながら、すべての飲食店がUber Eatsに登録できるわけではありません。メニュー数などで所定の審査があります。レストランパートナー登録をし、Uber Eats側が承認する場合にも結果が連絡されます。

 ②デリバリー機能を追加してから出前館に出店する

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出前館は日本の企業・夢の街想像委員会株式会社が運営しています。現在、1万6千店以上が出店しており、日本最大級の出前オンラインサービスと言えるでしょう。出前館にはガストやピザーラなどお馴染みの店も多く、Tポイントも貯まります。使ったことがある方も多いのではないでしょうか。

 出前館はタブレットの用意は必要なく、注文が入ると出前館から店舗へオンラインで注文が入る仕組みです。(PCで可)その代わり、デリバリー機能を最初から持つ店でないと出前館には出店できません。

東京都23区内など、地域によってはUber Eastを利用した方が簡単で利益は上がりやすくなります。しかし、Uber Eatsは地域も限定されているため、出前館にどうしても出店したいというお店もあるはずです。

 出前館で出店を検討されているなら、まずは以下のフォーム(出店資料請求)に入力して送信します。

 出前館|出店資料請求

※上記URLをクリックすると、出前館の公式ページにリンクします

 ③楽天デリバリー

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ネット通販国内最大手の楽天が運営するフードデリバリーです。Uber Eatsと出前館に比べると、地域も東京都内限定でまだ過渡期にあります。しかし、Uber Eatsを知っているのが若い人やネットサーフィン好きの層であるのに対し、楽天は通販や銀行など手掛ける事業が幅広いため、利用する顧客層はより幅広いことが予想されます。

 また、楽天が楽天デリマについてキャンペーンや告知をしてくれますので、出店者は広告費をさほどかけなくても集客できます。

 楽天デリバリーでの出店を考えているなら、以下のURLの右下のボタンから無料資料請求してみましょう。

 楽天デリバリー|ご出店ください

※上記URLをクリックすると、楽天デリバリーの公式ページにリンクします

 ④LINEデリマ

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LINEが運営するデリバリーサービスがLINEデリマです。出前館や楽天デリバリーと正直似ているのですが、楽天デリバリーよりもさらにキャンペーンをアツク打ってくる媒体です。

 LINEデリマ利用で50%ポイント還元OFFなど利益取れるの?と不安になるキャンペーンを頻繁にやっていますので、LINEデリマに登録できれば集客はできることでしょう。あとは、キャンペーン好きの層が続けて注文してくれる魅力的なフードを提供するのみです。

 また、LINEデリマではLINE@(ラインアット)という友達追加機能と連携しているため、LINEデリマで注文してくれたお客様に「友達追加してくれたらクーポンを配信しますよ!」と友達追加で営業をかけることも可能です。

 LINEデリマに出店するには所定の審査があります。他のデリバリーサービス同様、LINEデリマで出店したい旨を、以下のフォームに記入して送信する流れになります。

LINEデリマ|オファー登録

※上記URLをクリックすると、LINEパートナーズの公式ページにリンクします

デリバリーを導入するための手続き

(1)既存のデリバリーサービスを利用する場合

Uber Eatsや出前館などへ出店する場合は、まず既定のフォームに必要情報を入力して送信します。契約への審査をパスしたら、デリバリーサービスの担当者とメールなどでやりとりをしてお金を払い、無事出店ができます。

あとは、毎月デリバリーサービス側に手数料などを支払えばスマホやPCを通じてデリバリーの注文が入ります。あなたがWebサイトを作り、更新する必要は特にありません。非常にシンプルです。

 自分でデリバリー業を追加する場合は、特に許可を必要としない地域もあるそうですが、念のために営業許可を得た管轄の保健所に相談した方が良いでしょう。「今まではお店でフードの提供をしていましたが、出前も始めたいのです」というように話してみましょう。

 (2)デリバリー担当者を自社で用意する場合

<デリバリー機能の追加方法と費用~資金がある場合>

  • ①いつもの営業時間で出前注文が入りそうな時間帯はどこかを確認する
  • ②誰が出前に出るのか、バイクに乗られるメンバーや時間帯を検討する
  • ③自社バイクを2台ほど購入し(デリバリーバイク2台で80万円程度)
  • ④出前館の出店手続きが完了したら、店内に「出前館からデリバリー予約ができます」とポスターやA型看板などで告知する

 宅配の注文受けや売上計算などを自動で行う便利な宅配システムを販売している業者もあります。規模が大きい場合は宅配システムの導入を検討してみましょう。

 <デリバリー機能の追加方法と費用~資金がない場合>

  • ①家族や友人で無賃または無賃に近く配達してくれる人員を2名ほど確保する
  • ②デリバリーの地域を検討する→自転車でいける範囲を決定する
  • ③自転車なので、冷めずに運びやすいフードメニューを開発する

デリバリーを導入する上での注意点

①消費税の計算ミスに注意

お店でフードを提供する場合に消費税は10%ですが、出前や宅配の場合は8%扱いです。消費税の計算を間違えないように注意しましょう。軽減税率対応のレジをまだ購入していないのであれば、軽減税率対策補助金を利用して早めに導入しましょう。

 軽減税率対策補助金の期限9月30日までに事業者がするべきこと5つ

 ②デリバリー導入により梱包など新たな工程追加も発生する点に注意

デリバリー導入は簡単に見えますが、導入するとなるといくつかトラブルも発生します。従業員が全員フード作成やバイク乗りであればいいのですが、そうでない場合はローテーションを変える必要があります。また、デリバリーを導入することで在庫発注数も変わり、包材の発注という仕事も新たに増えます。

混乱せずにスムーズにデリバリーを導入するため、まずは少数のメニューをランチタイム限定などで始めることをオススメします。

まとめ

今現在経営している飲食店にデリバリー機能を追加し、デリバリー開業するには、UberEatsや出前館など既存サービスを利用するのが最も手っ取り早い方法です。

しかし、手数料がかかるため、長い目で見て自分でやっていきたいと考える方はバイクによる配送などデリバリー担当の従業員を雇い、シフト調整などの準備をする必要があります。

外食人口が減りデリバリーが増えると言われている今、デリバリー事業への参入を検討してみてはいかがでしょうか?

そのための事業資金が足りないので金融機関から融資を受けたいという方はぜひ当社株式会社SoLaboにご相談ください。

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株式会社SoLabo 代表取締役 田原広一
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
【プロフィール】
平成22年04月 資格の学校TAC入社、財務諸表論講座講師を5年間務める
平成24年04月 税理士事務所で勤務
平成24年08月 個人で融資サポート業務をスタート
平成27年12月 株式会社SoLabo設立
現在までの融資実績は1600件以上

【書籍】
『独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方35の秘訣』(幻冬舎)

【運営サイト】
資金調達ノート » https://start-note.com/
創業融資ガイド » https://jfc-guide.com/
inQup     » https://inqup.com/

【 動画で確認! 】株式会社SoLabo代表 田原がチバテレビに出演しました。